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オンラインレッスンの始め方【楽器・音楽 篇】

音楽や楽器を使ったオンラインレッスンを開催してみませんか?『これまで対面でのレッスンを行っていたけれど、オンラインに移行してみたい』『オンラインなら気軽に始められそう』という方のために、音楽のオンラインレッスンのやり方をご紹介します。

音楽や楽器のレッスンをオンラインで行うことのメリットや種類、やり方やポイント、実際に今開催されているレッスン事例についてご説明していきます。これらを押さえて自分なりのオンラインレッスンを作ってみましょう。

1 音楽のオンラインレッスンのメリット

音楽のオンラインレッスンを開催する前に、そのメリットについて把握しておきましょう。オンラインならではのメリットは『自宅で気軽に受けられる』『料金が安く設定されている』などがまず頭に浮かぶのではないでしょうか。

もちろん上記のメリットはありますが、音楽のレッスンに限ったことではなくオンラインレッスン全ジャンルに言えることですよね。ここでは、音楽や楽器のレッスンならではのメリットについてご紹介していきます。

1-1 レッスンの録画が受け取れる

音楽のオンラインレッスンを受けている受講者から一番聞かれる声は、レッスン中の録画記録や録音記録などが受け取れるメリットでした。オンラインレッスンはZOOMを使ったものが多いですが、ZOOMでは画面録画という機能があって自動的に全レッスンを録画・保存する設定ができます。手動で録画したい時間だけ録画するように設定することも可能です。

対面のレッスンではわざわざ撮影をしていなかった講師も、オンラインレッスンでは『せっかく録画機能があるから』と録画を配布する場合が多いようです。

録画の良さは、まず講師のお手本を動画として残しておけることです。これによってレッスン時間外も自宅で練習することができます。また、レッスンを受けている受講者の姿も録画できるため、受講者は自分の直すべきところや成長しているところなどを実際に見て確認できます。

保存を続けていけばレッスンの成果が目に見えてわかる記録となりますので、レッスンの評価を上げる効果もあるでしょう。オンラインレッスン実施の際には是非取り入れてみてください。

1-2 講師の手元がアップで見られる

対面でのレッスンの方が講師の姿を良く観察できると思う方が多いかもしれません。しかし、カメラのアングルをしっかり調整すれば意外にもオンラインの方が伝えられる情報量が多いです。特にギターレッスンなどの指の細かい動きを追うような講座では、対面よりももっと近くにカメラを寄せることができ、わかりやすいと好評です。

1-3 普段の練習環境のまま受けられる

自宅で練習している場所のままオンラインレッスンが受けられるため、前後の予習復習も同じ環境でスムーズに行うことができます。リラックスして取り組めますし、重い楽器や高価な楽器をわざわざ持ち運び移動させる必要がありません。

個別指導の形式であれば、レッスン中に受講者の環境にアドバイスをすることもできますし。手持ちの楽器の手入れの方法などにも言及でき、受講者をより深くサポートすることができるでしょう。

1-4 画面共有や資料のやりとりがしやすい

ZOOMには画面共有という仕組みがあります。これを使って、参考動画を流したり楽譜や資料の共有をすることができます。

オフラインのレッスンで同じことを行おうとすると、参考動画をスマホやタブレットで流して同じ画面で見るというやり方になります。しかし同じスタジオ内で小さく画面を見合うのはやりにくいですし、あまり実施してこなかった講座が多いようです。オンラインレッスンでは各々の画面に同時に動画を流すことができますし、YouTubeなどを開くのも手軽に行えるため人気のプログラムですよ。

また、楽譜や座学の資料などはこれまで印刷して手渡ししていたところ、ダウンロードしてそのまま画面を開けばいいので非常に手軽に共有が可能になりました。そのままPDFで送信し保存してもらうことも簡単にできます。

2 音楽のオンラインレッスンのデメリット

音楽のオンラインレッスンは、メリットばかりではなくデメリットもあります。デメリットについても理解して、なるべく不便を感じさせないよう工夫してみましょう。

2-1 音のタイムラグにより同時演奏が難しい

オンラインレッスン最大のデメリットはタイムラグです。どうしても音を出した瞬間に相手に届けるということができず、同時演奏のプログラムを行うのは難しいでしょう。不可能ではありませんが、同時演奏を可能にするためには高度な機材が講師も受講者も必要になってしまいます。

また、複数の受講者がいるレッスンで受講者同士が同時に音を出すことも難しいです。ZOOMなどでは基本的に1人の音を拾うような仕組みになっていますから、話す人や演奏する人は順番にひとりずつしかできません。全員の演奏を見終わるまで他の受講者は手持ち無沙汰になってしまう時間ができるので、なるべく少人数のレッスンがおすすめです。理想はマンツーマンで行えるものですね。

2-2 細かいニュアンスや響き、立体感が見えにくい

音楽や楽器で細かいニュアンスを大切にしたい場合にはオンラインは不向きです。受講者側の画質や音質までコントロールができないため、どうしても音の響きや立体感は伝わりにくいです。ライブ通信だと画質と音質が落ちるので、細かいニュアンスを伝えたい場合に高画質録画してビデオデータとして渡すという方法はあります。

2-3 機材がない・防音設備がない

これまで対面でのレッスンは音楽スタジオを利用している場合がほとんどでしょう。そういったスタジオでは既に機材が揃っていますが、自宅でのオンラインレッスンとなるとそれを使うことはできません。具体的にはグランドピアノだったり、ドラムセットやアンプなどです。これらを使ってのレッスンは難しいでしょう。

また、自宅に防音設備がある家は少ないです。スタジオのように大きな音を出し放題というわけではないでしょうから、配慮が必要です。常識範囲内の音量で演奏が可能なものであったり、ヘッドフォンに繋いで音を漏らさないようにできる楽器であったりする必要があります。

また、電子ドラムのような音が鳴らない機械であっても集合住宅であれば振動が気になる受講者もいるでしょう。ピアノのペダルなどもそうですね。そのため、平日夜遅くの時間帯は音楽のオンラインレッスンはあまり人気が出ません。平日であれば夕方付近の時間帯か、土日の昼間に行うレッスンが受講しやすいようです。

3 音楽のオンラインレッスンの種類

音楽や楽器のオンラインレッスンは多岐に渡ります。あらゆる音楽活動がレッスンになりうるため、自分なりのオリジナリティ溢れるレッスンを考えてみましょう。以下に一例を提示します。

オンラインレッスンで人気の楽器
・ギター
・ピアノ
・フルート
・バイオリン

デメリットの項でご説明したように、自宅に置けないサイズの楽器やあまりに大きい音の出るものは難しいです。そのため、ギターをはじめとした自宅に置きやすい楽器のレッスンが多いようです。バイオリンなどは自前のものを持ち運びする労力がいらなくなりますのでオンラインレッスンで人気が高まっています。

楽器以外のオンラインレッスン
・ボイストレーニング
・ボーカルレッスン
・楽曲プロデュースや作曲

自分の身ひとつでレッスンを受けられるボイストレーニング系の講座も人気です。『やってみたいけど踏み出せない』という人口が多いジャンルで、オンラインであれば手軽で安価なため手を出してみようという人が増えています。

3-1 楽器演奏以外のオンラインレッスン

音楽や楽器のオンラインレッスンと言えば楽器演奏がメインに思いがちですが、オンラインレッスンにおいては演奏を行わない講座も需要が高いです。演奏では細かいニュアンスや音の広がりなどが伝わりにくいですが、座学などはそのデメリットを感じにくいためです。また、機械を中心とした講座はレッスンのコースを終えた後も自宅時間の趣味にしたいという方が多いですね。

実技以外のオンラインレッスンは以下のような内容が考えられます。

・座学
・分析などの議論
・質疑応答
・同じ演奏を聞いての感想

座学は、譜読みや楽譜の読み方に関すること、音楽理論についてや音楽的背景に関することなどです。座学だけのレッスンを開いている場合もあれば、実技と組み合わせて1つのレッスンを作り上げる場合もありますね。

分析などの議論や質疑応答、同じ演奏を聞いての感想はそれのみではオンラインレッスンの成立がなかなか難しいと思います。実技の前後にはさみ、より充実したオンラインレッスンとなるよう補助的に入れると効果的でしょう。

3-2 DTMレッスンの需要

楽器演奏以外で、近年非常に人気が高いのがDTMのオンラインレッスンです。Desktop Musicの略称であり、パソコンと電子楽器を接続して演奏・録音する音楽制作を指します。楽器を弾けない人でも楽曲を作ることができるため、自宅での趣味として手を出しやすいジャンルです。

DTMのオンラインレッスンでは、DTMソフトの使い方にはじまり、曲を作る上で必要なコード理論やアレンジ方法、ミックス、マスタリングなどを学ぶコースが多く見られます。

曲が作りたい方だけでなく、ダンス用に既存曲の長さを調節したい方や、ボーカロイドの曲を作ってYoutubeにアップしたい方など目的は様々です。

3-3 キッズ向けオンラインレッスンの需要

音楽ジャンルのオンラインレッスンは、キッズ向けのものも需要が高いです。ピアノレッスンは特に受講人数が多いですね。これまで対面のレッスンをグループで行っていた人たちがオンラインを試しており、メリットの多さからそのまま定着しつつあります。

キッズレッスンでは元々、楽譜の読み方や記号の意味を覚えるなどの基礎的な座学指導が多く、オンラインとの相性が良いです。重厚な音のニュアンスを追求するといったような高度なレッスンが少ないこともデメリットを感じにくい理由でしょう。音楽ドリルの宿題を出すレッスンも多いため、そのフィードバックはオンラインでも問題なく行えますよね。

キッズ向けのオンラインレッスンに需要を感じているのは、実は子供ではなく親の場合も多いです。レッスン風景を見守りながら家事などができる、進行状況を把握できる、真面目にやっているか見られる、などのメリットがあります。一人で通えない年齢の子供でも送り迎えがいらず、教室が遠い・通いにくいなども考えなくて良いですよね。そしてオンラインであれば週1以上の頻繁なやりとりや練習動画を見てもらうなどの密な連絡が可能です。

子供の方も、自宅の方がリラックスできる子や、親が見ている方が身の入る子などもいますね。いつも練習している楽器でそのままレッスンが受けられるのも、普段の練習量増加に繋がるようです。遊びやゲームをうまく取り入れるとより子供の集中力が増しますよ。

音楽のオンラインレッスンを考えている方は、漠然と楽器名のみでレッスンを集客するのではなく、キッズ向けなど対象を絞ったレッスンを考えてみるのもひとつの方法です。ベビー向けもキッズ向けと同様の理由から人気ですし、社会人向け、成人向け、シニア向けなどもありますね。

4 音楽のオンラインレッスンのやり方

音楽のオンラインレッスンを実施するには、環境を整えることが第一です。その際のポイントをいくつかご紹介していきます。

4-1 通信環境を整える

音楽のオンラインレッスンにおいては、通信環境がとても大切です。同時演奏を行わないにしてもタイムラグがない方がいいですし、音が途切れてしまったりブツ切りに聞こえてしまってはレッスンを進めることができませんよね。楽器演奏の手元を映すにしても、その映像がカクカクとした動きになってしまっては演奏の仕方が全く伝わりません。

オンラインレッスンを開催するのであれば、WiFiを使うことをおすすめします。スマホの通信環境だけで行う方もいますが、通信量が莫大なものになる可能性があるため費用が嵩んでしまいます。携帯電話のキャリアによっては時間や場所によって通信が不安定になることもあります。できれば自宅に回線を引いて通信環境を整えましょう。通信回線がADSLの場合は速度が遅く、光回線であれば速い傾向にあります。

4-2 音響環境を整える

音楽のオンラインレッスンは音響が命です。こちらもなるべく良い環境を整えるようにしましょう。楽器演奏をメインで行うオンラインレッスンの場合は、講師が話す用のマイクとは別で楽器用にマイクを使うと良いですね。

マイクはダイナミックマイクとコンデンサーマイクの二種類があります。一長一短ですが、コンデンサーマイクの方が感度が高く繊細な音を拾えるマイクです。こちらの方が高価であるためなかなか機材を揃えるのは難しいかもしれませんが、よりクリアな音を収音できますので購入も検討してみましょう。

4-3 映像環境を整える

カメラについてもマイクと同様に、自分用と楽器用の2つを用意できると良いですね。もしくはもっと多くのカメラが必要な場合もあります。楽器の種類にもよりますが、例えば楽器を弾いている上半身と楽器全体を映すカメラが1つ、講師が話す顔が見えるカメラが1つ、手や指先を細かく映すカメラが1つ、ペダルなど足を拾うカメラが1つで合計4つ使っている講師もいます。

これは贅沢な例ですが、パソコンについているデフォルトのカメラを1台顔用にして、追加で細かい動きまで追える良いWEBカメラを購入するという方が多いです。もし楽器全体像を映すカメラを買う際には、広い範囲が映るような画角が広いカメラを選ぶことをおすすめします。

5 音楽のオンラインレッスンの事例紹介

5-1 クラシックギタリスト大萩康司さんのオンラインレッスン

実際に音楽のオンラインレッスンで講師として活躍されている、大萩康司さんの事例をご紹介します。大萩康司さんはクラシックギタリストの講師です。プロのギタリストとして活躍されているため、演奏を見るだけでも価値があると好評です。

レッスンは2種類用意されており、1つはインスタライブの形式で曲を演奏し、テクニックや演奏についてのお話しをしています。こちらは月に1回で800円とリーズナブルな価格設定で、かつアーカイブにも残るため好きな時間に見られる手軽さがあり、多くの受講者を得ています。

もう1つは個別指導型のレッスンです。30分という短い時間ですがギターの技術や音の表現の仕方など、細かく指導を行っています。コロナ禍でできた時間でレッスンを開講されているため、限定的な講座ということもあり『開催されているうちに受講したい!』という方が多いようです。

音楽のオンラインレッスンをこれから開催したいという方は、ぜひ参考にしてみてください。

大萩康司さんのオンラインレッスンのホームページはこちらから
クラシックギタリスト大萩康司 “Covid-19外出自粛から始まった特別オンラインワンレッスン”

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