「WANTED」(強く求められていて)「AMAZING」(ニーズに深く刺さる)「ONLY ONE」(唯一無二)な、思わず「WAO(ワオ)!」と声をあげたくなる個性あふれるサービスを発掘し、広めることを目的として先日開催された「WAO!サービスコンテスト」グランプリに輝いたはったつやさん。
本記事では、サービス着想のきっかけから、はったつやさんの考える「発達促進の極意」を徹底的に掘り下げ。
はったつやさんの目指す「全体観的な子どもの発達支援」は目からウロコなこと間違いなし!
子どものために発達の知識を得たい、自分自身生きづらさを感じている、そんな方はぜひ参考にしてみてくださいね。
自身が発達障がいグレーゾーンだった過去を乗り越え、現在は【カラダの安心感】をテーマに全国で講演活動を実施。
こどものチカラを引き出して、輝くお母さんを増やすための個別相談や、個人レッスンを行う。
子どものお困りごとや悩みへ「人間の発達の順番」と「脳神経」の観点からアドバイスししている。
MOSHページ 公式Instagram
自身も「発達の伸びしろ」だらけだった子ども時代を経て
―― 最優秀賞、おめでとうございます!
はったつやさん:
ありがとうございます。
久しぶりに会う方や、SNS上でも祝福の声をいただくことが多く、とても嬉しく思っています。
―― はじめに、発達支援のサービスを始められたきっかけを聞かせてください。
はったつやさん:
8年前に北海道へ移住し、発達障がいの診断を受けている子や、いわゆる「発達障がいグレーゾーン」とされる子どもたちの発達をサポートする、「放課後等デイサービス」での採用が決まったことをきっかけに、今の仕事を始めました。
以前にも教育の現場で働くことはありましたが、発達支援の分野は全くの未経験でしたね。
―― 発達支援に携わる前は全く違う業界に?
はったつやさん:
実は、対人関係のトラブルや、ストレス耐性が低かったことが原因で、仕事が全く続かなかったんです。
学習塾でキャンプの事業を立ち上げたり、フリースクールで寮のスタッフをしたり、販売業、図書館の職員、建設業など、様々な職種を経験しています。
今考えれば、仕事が続かなかったことの主な要因は自分自身の「発達の伸びしろ」にあるように思います。
対人不安や、愚直にルールを守ろうとする、融通がきかない、体の未熟さから毎年のようにぎっくり腰になったりなど…いろんな困りごとを抱え、悩んでいましたね。
―― 性格だから直せるものではないと思い込んでいる人も多そうです。
はったつやさん:
そうなんです。
私自身も、放課後等デイサービスで日々接する子供たちが幼少期の自分とそっくりだなと既視感を覚えたことがきっかけで、やっと自分自身に発達の伸びしろがあったと気づきました。
「手先が不器用」「集団行動ができない」「不安が強くて初めての場所が苦手」「我が強くて正義感が強く、融通が利かない子」など…施設ではいろんな子供たちと触れ合ってきました。
私の子供時代も同じように、手先が不器用で文字を書くとき鉛筆の芯を折ってしまったり、不安感が強くて人にどう思われるか気にしていたり、過剰に反応してしまうことでからかわれて、いじめられることもありました。
今なら発達の伸びしろの影響が絡んでいるだけなので、「カラダからのアプローチで改善できる」と思えるんですが、当時は「なんでなんだろう?」と苦しかったです。
支援者が抱える「先の見えない不安や重圧」を手放す
―― カラダからのアプローチで改善できるんですね。
はったつやさん:
はい。一口にアプローチといっても膨大な量の打ち手があります。
そもそも、人それぞれ「お困りごと」の種類がたくさんあるんです。
多動傾向、話を理解できない、聞いていられない、友達とトラブルが多い、力加減が強すぎて物を壊してしまうなどがその一部です。
そのお困りごとによってもアプローチ法は異なりますし、その子のキャラクターにも合わせないといけない。
複数の要因が絡み合っていることもあるので、丁寧にその子自身に向き合う必要があるんです。
―― 責任も大きいお仕事だと拝察します。
はったつやさん:
そうですね。
自分がこの子たちの将来を担えるのか?と、ふと悩むことも多くありましたね。
自分の子どもへの接し方を誤ったことが尾を引いて、大人になっても悪影響を与え続けてしまうこともあるのでは、など…支援者としての無力感や恐怖感に苛まれることもしばしばでした。
そんな経験をしたことが、今展開しているサービスの一つである『無力感を手放すための大人向けセミナー』を開いたことにも繋がってるんです。
発達につまづきが起こる要因と具体的な手立てを体系的に解説し、「今自分にできること」を学んで、支援者の皆さんが抱える「先の見えない不安」を手放せるようお手伝いしています。
「脳の機能障害」から「神経の発達の遅れ」へ。見直された「発達障がいの定義」
―― 「発達障がいは治らない」という認識も未だに根付く中、はったつやさんは具体的かつ根本的なアプローチをされているように感じます。
はったつやさん:
おそらく「発達障がいは治らない」という認識は、以前は「発達障がいは脳の機能障がい」「生まれつきのもの」だと捉えられていたことが影響しているかもしれません。
ですが、今では「神経の発達の遅れ」という定義に見直されたんです。
放課後等デイサービスに勤め始めた最初の頃は、国や各地方自治体が主催しているセミナーや研修を手当たり次第受けましたが、今思うと、対処的な手立てのみを教えてくれた研修だったように思います。
当たり前の話ではあるんですが、お医者さんですらも自分の専門領域内のことでしかアプローチできないんですよね。
32人以上のお医者さんを訪ね、数人のお医者さんには「改善は見込めない」と言われた人を最終的に改善に導いたのは、なんと物理学者による治療法だった、というケースもあるんです。
―― 人によって様々なアプローチが有効なんですね。
はったつやさん:
多くの対症療法的なアプローチには、「全体観的な視点」が抜け落ちてしまっているなと感じます。
様々な情報に触れて学び、勉強してきた結果、「現代社会の便利な環境」が「子どもの発達の伸びしろや、未熟な部分を生み出している」という結論に至ったんです。
例えば、発達には「ひねる」という動作がとても重要なのですが、ドアノブや蛇口が自動ドアやセンサー付きの自動水栓に取って代わったことで、子どもの発達に必要な動きをスキップさせてしまっている…という感じで。
発達は驚くほどシンプル。だからこそ丁寧なサポートを
―― 対症療法的な情報しか見つけられないご家族の方や支援者の方は疲弊してしまいそうですよね。
はったつやさん:
そうですね…。
単純に子供の発達について知りたくて、「発達」と検索すると「発達障害」に関する情報しか出てこない。もっと深い本質の情報に触れられないのが、ご家族などの支援者を取り巻く現状です。
私自身は、世の中に溢れる情報からその子に合う手立てを提案する「編集者」であり、また同時に「パーソナルトレーナー」のような役割でありたいと思っています。
―― 二人三脚でその子にあったメニューを提供する、ということですね。
はったつやさん:
「良質な食事」「良質な睡眠」「発達を促す運動遊び」これらが健やかに過ごすための要素だと8年携わってきて気付いたことです。
結局のところとてもシンプルなことなんですが、なかなか知識を得るだけでは日常生活に活かせないのも実情です。
―― どのようにしてパーソナルにサポートされているのでしょうか?
はったつやさん:
『ぽてんしゃるチェック』という個人レッスンを行っています。
「①事前アンケート」「②対面やオンラインでの運動遊び」「③動画レポートの作成」「④振り返りのZoomレッスン」の順で丁寧に子どもの様子をチェックし、お困りごとが顕現する「要因」とそれを改善へと導く「手立て」を完全オーダーメイドの動画レポートで解説したものをお渡ししています。
動画レポートを見ればお困りごとの要因がわかって、何をすればいいかまで全てわかる、という仕組みです。
また後日行うオンラインレッスンで、ご家庭での取り組みの様子やわからないことなど、振り返りの時間をもてるようにしています。
―― これをすれば大丈夫、というところまで伴走しているんですね。
子どもと接する上で、特に大切にされていることはありますか?
はったつやさん:
これは講座の中でもご家族の方や先生に強くお伝えしていることなんですが、「大人がお手本、ミラーニューロン」を合言葉にしています。
ミラーニューロンという脳の神経細胞の影響で、子どもたちは目の前の大人を真似るんです。
言動の奥にあるマインドまで真似るので、「自分が挑戦し、成長し続ける姿・在り方」を見せるようにとにかく心がけています。
本当に必要としている人たちに会いにいく、はったつやさんの定期便
―― 個人レッスンの他にも、現在展開されているサービスはありますか?
はったつやさん:
先ほども少し話しましたが、自分と同じように子どもたちをサポートできる大人を増やすための『ぽてんしゃるセミナー』を行なっています。
私自身がそうだったように、「自分がこんなに楽になった」「大人でもこんなに変われるんだ」ということを、セミナーや毎日取り組むワークで腑に落としまくってもらうんです。
まずは自分が変化の実感を得られたことで、「子どもに効かないはずがない」という納得感の上で、子どもの支援に徹することができるようになります。
そしてもう一つは、今回コンテストでグランプリをいただいた月額サブスクサービスの『はったつやさんの定期便』です。
毎日取り組んでくれているワークの学びを深め、より暮らしの中に定着・習慣化させるきっかけに月に1〜2回のZoomミーティングを行い、本サービスの会費を全国各地のメンバーのもとへ直接会いに行くための移動費や滞在費に充てています。
オンラインでのやりとりが苦手な方や、様々な事情で自分からは足を運べない、という人のもとへ私が直接訪問し、対面での『ぽてんしゃるチェック』や、セミナーの講演を行い、本当に必要としている人たちにもサービスを提供できるように尽力しています。
ミクロからマクロへ。包括的な視点で子どもの発達を支援したい
―― セミナー、個人レッスン、全国各地への訪問など、精力的にご活動されていますが、今後の活動方針を教えてください!
はったつやさん:
人間の発達には「①個の身体」「②暮らし・住環境」「③自然環境」この全てが繋がっていると個人的に考えています。
個人の事象だけにフォーカスするのではなく、ミクロからマクロまで包括的に子どもの発達を促す取り組みをできたら、と構想しています。
まずは、「①個の身体」の取り組みについては、『MOSH for Teams(※)』の仕組みを活用してインスタラクターを養成し、今の活動を私以外の人も含めてより活発に広げていきたいと考えています。
3ヶ月の『ぽてんしゃるセミナー』をやり切った方に向けて、私のサポートなしでも自走して子どもの発達支援をできる人を増やしていきたいですね。
(※複数のクリエイターでサービスを共同開催し、任意で設定できる分配率に応じて収益を分配できるMOSHのコラボレーション機能。)
そして「②暮らし・住環境」について。
先ほどもお話ししたように、子どもを取り巻く現代社会の便利な環境が子どもの発達を阻害してしまっていると問題視しています。
そのためのアプローチとして、子どものための滞在型プログラムを作りたいんです。
発達支援をしていく中で、乱れが起きてしまっている住環境で、発達のバランスを整えるのは難しいという実感があります。
そこで、私が今実施している『ぽてんしゃるチェック』や『ぽてんしゃるセミナー』の内容をより効果的に実践するための、「滞在するだけで自然と発達が促される」施設を作りたいんです。
例えば、幼少期に必要な「くぐる」という動作が自然とできるように、教室に入る際には必ずくぐる動きが必要になる建築にする、といった具合です。
最後に「③自然環境」について。
現代社会はコンクリートで固められた土地が増え、水や空気の循環が滞り、大地が痩せてしまっているそうなんです。
それで土砂崩れや洪水被害などが起きてしまったりと、自然環境もバランスを崩しているという話を聞き、人間が発達のバランスを崩してしまっていることとリンクしているように思えました。
滞っているものを循環させることでバランスが整い、イキイキとすることは人間も自然も共通しているはず。
なので、草を刈ったり穴を掘ったりという作業で、土地も人間の身体もイキイキとさせるような時間を滞在型プログラムの中に組み込んでいきたいですね。
ぜひ、建築関係の方やホテル関係の方など、ご協業できる方はお声がけください!!
―― ありがとうございます!最後に、活動に懸ける想いをお聞かせください。
はったつやさん:
私自身の経験として、「発達の伸びしろ」や「自律神経の乱れ」をクリアしたら、やりたいことに素直にチャレンジできるようになっていったんです。
身体が健やかな状態になることで、自分の得意なこと、やりたいことがクリアになって、行動し続けられる…そういう人が増えると、自分の得意を伸ばして苦手なことは他の方にお願いする、というような協力的で健全な社会が作られると思います。
自分らしさ、ありのままの自分を活かして活躍できる社会にしたいと切に願って今後も活動していきます。
子ども、そして支援するご家族一人ひとりに向き合い、「その人らしさ」が詰まったポテンシャルを丁寧に引き出すはったつやさんのサービス。
子どもたちを取り巻く「現代社会の環境」や「今の子育て事情」に寄り添いつつ、今着実にできることをオーダーメイドで提案してくれます。
子どもを伸ばしたい方、子どものお困りごとをどこにどのように相談したらいいかわからない…そんな方は、ぜひはったつやさんのMOSHページ、SNSをチェックしてみてくださいね!
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