クリエイター事例

敷居を低く、憧れの存在をもっと身近に。変化する将棋業界で異色を放つ湾岸将棋教室さんの運営法

様々な業界で生活様式の変更を迫られる中で、MOSHをお使いの事業者の中には独自の工夫や挑戦をしながら活路を見出す事業者がいます。

今回は大人気の将棋教室を立ち上げられた、湾岸将棋教室の運営者・小林さんにお話を伺いました。

告知して1分で予約が埋まる大人気将棋教室。運営における苦労とは

Q:早速ですが教室の運営では、元々どのように予約を取られていたんですか

これまではメールで1人1人確認していました。

でもコロナの影響で現金の受け渡しに敏感になってきたり、人数の制限をするために予約制にしないといけなくなったり。あとは私が元々教室の事務的なことをしていたんですけど、少人数制にするために人手不足となり、教える側に回らないといけなくなったのもあって、事務負担を減らすために予約サービスを探していました。

あと最近は、若手の先生の人気と将棋ブームとが相まって席が取り合いになっているんですよ。予約開始後1分で枠が埋まっちゃうくらいで、それをメールで公平に振り分けるのが難しいので、予約制にしています。

ある時なんかは、4人の枠に5人が同時に予約してたこともあって困りましたね。もはやアイドルのコンサートみたいな状況です笑

Q:そんなに人気なんですね・・・!湾岸将棋教室自体はどういう経緯やメンバーで立ち上がって運営されているんですか?

豊洲でやっているんですが、比較的新しい町なので将棋を教えている場所が無かったので、私が知っているプロにお願いして始めました。
今は若手のプロが10人くらいいる状況ですね。

Q:お1人で運営されているんですか?

そうですね、全部やっています。

Q:すごい。それは大変ですね・・・。お1人でメールのやり取りまで全部されていたのが信じられないくらいです

そうですね。コロナ禍以前は、私は事務専門に徹していたので何とか回っていたんですが、今は私も教える側に回らないといいけなくなったので管理が大変になってきましたね。

Q:ちなみに、MOSHのことはどういうキッカケでご存知頂いたんですか?

森拓郎さんがMOSHを使っていたのを見て知りましたね。

うちの教室がコロナの影響で予約制に切り替えようとしていた際に、何のサービスを使おうか探していて、森拓郎さんが使っていたのを見てそれで使ってみようと思いました。

森拓郎さん:MOSHをご利用頂いている人気ボディワーカーさん

Q:えーそうなんですね!森拓郎さんとお知り合いなんですか?

そうですね、森さんのオンラインサロンに入ってまして笑

Q:なんとそんな繋がりが…ありがとうございます。MOSHを実際に運用し始めたのは最近になるのでしょうか?

そうですね、緊急事態宣言が明けて7月8月とかからですね。

Q:小林さん自身も将棋関連のお仕事をされていたんですか?

いえ、普通にアマチュアで楽しんでいるだけだったんですが、ある程度教えられるくらいの技術はあったので。

Q:すごい…ちなみに本業が将棋関連のお仕事とかなんですか?

いえ、平日の昼間は一般の会社員として働いていて、今は火曜の夜と土日にそれぞれ教室を行っています。

Q:ほんとにご自身で立ち上げられたんですね

そうですね、初めは私と戸辺誠七段で2人で、そこから若手の棋士にお願いして徐々に増やしていったという形ですね。

Q:今ってマンツーマンの形式と複数人形式の2つで提供されていますよね?

そうですね、私だけが教える日はマンツーマンで、あとはプロも予定が合う日はマンツーマンでやってくださいますね。

Q:ちなみに予約される方はずーっと通われている方なのか、どういう方がメインなんでしょうか?

基本はそうですね、通われているだけですね。MOSHも一般の方にはあまり告知していなくて、教室のLINE内だけで案内しています。

とはいえ検索すると上位にきちゃってますけどね笑

Q:そうですよね、予約も一瞬で埋まるから一般に公開してもしょうがないですよね

予約の競争が激しくなりすぎて、キャンセル待ちも少しずつ出てきてますね。

Q:なるほど。先生方を増やしたりといったことはお考えではないんですか?

そうですね、スペース的に定員がどうしてもあるので限界が近づいてきちゃってますね。

お客さんからは逆に値段を上げてくれとかも言われてます笑
それで競争を落ち着かせてくれと。

Q:確かにそれだけ人気だったら高くてもいいから何とか受けたいという人はいそうですね

そうなんですよ。うちの若い先生方がすごい活躍しているのもあって。

わかりやすい例だと、藤井聡太二冠に勝っている方も何人かいるので。

そういう感じで、関東所属の若手棋士の三割くらいがいる感じですね。

Q:ちなみに小林さんはそういう方々にどういう風にしてお知り合いになられてるんですか?

なんていうんですかね、芋づる式というか。

将棋のプロって四段からなんですけど、年間で4人だけプロになるんですよ。
で、プロのリーグの最終日に目星付けてた先生が教室内で知り合いがいないか聞いておいて、プロになった瞬間にすぐお願いすればだいたいお仕事受けてもらえるのでそうしていますね。

そういう感じで芋づる式に増えていっています。

Q:教室自体は何年くらいから始められているんですか?

教室は2012年から有明で始めました。初めは全然人が来なくて、これくらい人が増えたのはここ2~3年くらいですね。

女性の増加と若年化。変わる将棋業界において発信していることとは

Q:ちなみに将棋業界の盛り上がりってどんな感じなんですかね?

そうですねー、例えば藤井ブームで子供がすごい増えたって感じはないんですけど、女性のファンが今はすごく増えてますね。年々増えていってます。

ちょっとお金と時間に余裕がある方が多かった状況から、ここ数年は若年化が進んでいるイメージですね。

うちの教室はその中でも特殊なんですけど、8割くらい女性ですね。年齢層も20代~50代、60代くらいまでいます。

一般的に昔からある将棋道場みたいのが500円~1000円とかワンコインなのに対して、うちはかなり高い値段なので、そうすると新しい人ほどそういう値段感を受け入れてもらえるので、その辺も影響していると思います。

個人的には昔の値段が安過ぎると思っていますね。他の業界だと、ジムにしろパーソナルトレーニングにしろ、マンツーマンだと何千円、何万円の世界なので、将棋界だけ安いのが特殊なんですよね。

Q:なるほど。教えて下さっている先生方は、普段は対局があると思うんですけど、個人でレッスンされる方っていうのはプロでは多いんですか?

色んな教室さんで教えている方が多くて、確かにプロの方でも自分で教室を運営されている方はいるんですけど、それは少数派かなと思いますね。
色んな教室で単発の依頼がきて受けるのが多いという感じですかね。

Q:プロの方からすると、収入源として教えている方が多いのか、社会貢献みたいな形でしている方が多いのかどちらが多いんですかね?

んー半分半分といったところですかね。それこそうちの先生方でもトップの方々は棋戦で勝って賞金入っている方もたくさんいるので、ファンサービスの一貫としてやっている方もいます。

一方、収入源として教えている方もいますし、それは実力によるのかなと思います。実力というか稼いでいる賞金に左右されると思います。

Q:なるほど~面白い世界ですね。若年化していて、且つ女性が多いというのがほんとに意外ですね。

そうですね、うちが特殊かなと思います。他の教室は男性が多いので。

女性が多くて、SNSでの口コミが圧倒的に多いんですよね。それを見てまた女性の方も安心して来られるのかなと思います。

Q:確かにYouTubeとかnoteなどすべて展開されてますよね?

そうですね、どこで引っかかるかわからないので、色々やってみてるというところですね。

Q:個人の方についたコアなファンが多いのか、将棋を習いたいという気持ちなのか、どういう割合なんですかね?

両方かなという感じですね。私は、特定のA先生だけの指導を受けたいという方はあまり歓迎しないと言っているのもあって、A先生もB先生も色んな先生から教わりたい方が入っているので。

Q:ちなみに今後、教室の活動としてこういうことをしていきたいとかあったりしますか?

一応、物販みたいなグッズ作ってとかは考えていますね。もうちょっと時間かかるかなと思いますが、そういうところはニーズとかあったりするので、オリジナルグッズ作るというのは考えていますね。

Q:小林さん自身のこともお伺いできればと思うんですが、どういう思いで教室を始められたのかや、ご経歴とかお伺いしてもいいですか?

そうですね、将棋は小さい頃からやっていて、自分の中では強くなる方向では頭打ちだなと感じるところがあって、じゃあ教える方をやりたいなと漠然とずっと思っていました。

あと昔からあるエリアだともう教室さんはあるので、いま住んでるエリアは新興のエリアで教室が無いというのあったし、やるなら地域の中でやりたいと考えてますね。

Q:じゃあ今は豊洲エリアからいらっしゃる方が多いんですか?

いや、大人の方は結局エリア外からでも来ますね。子供たちは地元の子が圧倒的に多いですね。

Q:あ、子供たちの教室というかキッズ向けにもされているんですか?

キッズ向けというか、その教室内に大人も子供も混ぜてやってますね。

Q:お子さんの比率はどのくらいなんですか?

んーどのくらいですかね。7割女性、2割子供、1割男性ってイメージですかね。

Q:えー!全然想像と違いました笑

そうですね、ほんとにうちは特殊だと思いますね。初心者でもいいですよ、とか駒の使い方わかんなくてもいいですよと謳ってはいるのでハードルは低いと思います。強い人が少ないので。

Q:確かに私も湾岸将棋教室さんの情報が色んなSNSで発信されているのを見て、中の様子が分かったり、ハードルの低さを感じたので入ってみたいと思えましたでも入るための競争率が激しそうですね…笑

まぁ人によりますね。プロの方でも人気の差があるので。その辺りは予約がうまく分散するように工夫したりはしています。

気づけば30年以上将棋をやっている。才能があまりない分、お客さんの気持ちがよくわかる

Q:なるほど。ちなみに小さい頃から将棋をされていたというお話しでしたが、何がキッカケだったんですか?

うちの家は全員将棋を指していたんで、結構早いうちから自然と指していたので、いつ始めたとかあまり記憶がないんですよね。

離れたこともあったんですけど、なんだかんだもう30年以上やってますね。

ただプロの先生方は全然私より若くて、私が高校生くらいの時に向こうが小学生だった頃にお会いしてた先生もいるんですよ。
向こうの方が才能があるんですよね。その頃から向こうの方が強かったですから笑

逆に私はあまり才能がないんで、お客さんの気持ちがよくわかるというのはありますね。

Q:お1人で色んなSNSとか運営されていて、結構大変ですよね?

大変ですね~。インスタにしろ何にしろ若い人に聞いてみて、やりながら覚えていってますね。

Q:ちなみに、MOSH導入してみてよかった点やもう少しこうしてほしい点とかあったりしますか?

ちょっとMOSHの使い方をあまり分かっていない気がしてるんですけど、今いくつもサービスを作っていて、それを1つずつ公開ボタンを押してるんですけど、それが大変ですね。
なのでサービスの一括公開か、もしくは予約設定とかできるといいかもしれないですね。

Q:なるほど!確かにそれは現状できないので、社内にフィードバックしておきますね

Q: 最後になんですがMOSHは「情熱がめぐる経済を作りたい」という思いのもとやっていて、情熱を持った人が自分のやりたいことをもっと気軽にできる環境を作りたいって思っているのですが、小林さんが将棋や教室の運営に対して情熱を感じたり、今後していきたいと思っていることについてお伺いできますか?

とにかく敷居を低くっていうのが一番意識していることですね。男性が多いとか、初心者が入りにくいとか、その辺りの敷居を低くして、憧れの存在をもっと近くにっていうのを意識してやっていますね。

確かに憧れの存在に教えてもらえるなんて高りますよね…!将棋に対する想いがすごく伝わってくるお話しに引き込まれました。
小林さん、ありがとうございました!

今回は湾岸将棋教室を運営される小林さんにお話を伺いました。

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