新型コロナウイルスの打撃を受けたヨガ業界。そんなヨガ業界において、独自のコミュニティ活動やオンラインレッスンにチャレンジし活路を見出す事業者がいます。
今回は、そんなヨガ業界で活躍している磯沙緒里さんにインタビューを行いました。
教える側になった今でも師匠から学んでいます
Q: これまでのご経歴を教えてください。
今の仕事自体はヨガの仕事とイベントプロデュース、ヨガライターをしています。 その前は企業秘書だとか作家秘書をしていました。
昔から運動神経がいい方ではないのですが体調管理の一環でヨガを始めて、ヨガの魅力にすっかりハマってしまいました。
ヨガを始めてから10年弱くらいで教え始めて、それから8~9年くらい経ちます。
Q: ヨガはいつ頃から始めたんですか?
20才ぐらいから、スポーツジムとか、近所のホットヨガスタジオとかで軽く始めて、だんだんヨガスタジオにしっかり通うようになりました。
今でもずっと教わる時間を設けていますが、教えるということを始めたのはちょっと遅い方かもしれませんね。
Q: 今でも習われているっていうのは、師匠さんみたいな方がいらっしゃるってことですか?
そうですね。長年教わっている先生もいますし、あとは国内外のいろんな講師の方から学んでいます。
Q: 教える側になろうと思ったきっかけはなんですか?
学びを深めたいという気持ちがほとんどです。タイミングがあったのもあって、資格を取る時間が生まれたのもそうですし、周りからの勧めもあって取っておこうかなって思って。いろんな要素が重なっていますね。
Q: 教えていこうと思われてから、個人で活動するまで、どんな経緯があったんですか?
最初はそれこそスタジオですとか、場所を貸してもらったりしながら続けていて、ロケーションだけこだわって、ビルの屋上とか、景色がいいところとか、気持ちがいい公園の中でやるとか、たくさん写真を撮ってSNSにアップしてそれを見てもらうことで取材とかが入るようになって、そこから仕事が増えていくっていう流れでしたね。
会社勤めと並行して会社を始めました。忙しくなって両立が難しくなって、独立しました。
Q: 不安はなかったんですか?
そうですね、もちろん不安はありましたけど、今の仕事を手放さないとこれ以上の活動は難しいだろうと思いましたので。
もしも無理だったら、また元の働き方に戻せばいいかなと思いました。
Q: ちなみに最初から個人でやられていたんですか? ヨガの方って、スタジオから始めて独立される方が多いイメージなのですが。
最初は個人でやっていました。会社の仕事があったので、スタジオで仕事を持つのが難しかったんです。一年くらいやってからスタジオでレッスンを持ち始めました。
Q: 珍しいパターンですよね。普通だとスタジオで経験を積まれてから独立される方が多いと思うのですが。
最初からどこかに所属するつもりがあまりなかったんです。周りに助けてもらいながら、素敵な場所を貸してもらったりしながら、なんとかやってきました。
Q: 初めの方って集客とかどうされていたんですか?
スタジオで始める前までは、マンションの屋上などでやることでマンションの住人が参加してくれたりしていました。
スタジオでレッスンを持ち始めてからは、やっぱり苦労しました。立地が良いスタジオじゃないとかなりPRしないと来てくれなかったりしたので。
コロナの時期はオンラインで無料配信をしていた
Q: SNSはどのように始めましたか?
インスタグラムとFacebookを同時に始めました。 そこから初めましての方がいらっしゃった感じですね。
Q: 今YouTubeもされていますよね。たくさんのチャンネルを管理されていると思いますが、それぞれの媒体をどう使い分けてるんですか?
YouTubeは単純に、私がどういうヨガをやっているのかを短時間で見てもらうためのものですね。気に入ったら隙間時間の自宅練習に役立てていただけるようになれば嬉しいです。
Facebookは情報量多くリンクも貼っているので、文字多めに発信しています。
インスタは文章はあまり読んでもらえない前提で写真を載せています。見てくださっている方がそれぞれでかなり違いますね。
Q: それだけ多くのチャンネルを持っていると大変ですよね。スタッフはいるのでしょうか。
今は基本的に一人でやっています。どうしても必要な時だけ人に入ってもらいます。
Q: 今って対面レッスンはもう再開したのでしょうか?
そうですね、現在は対面レッスンは全て再開しています。6月くらいから再開しました。
Q: ちなみにコロナの時期の3月から5月までの間はどうされていましたか?
オンラインで一ヶ月間無料で配信したので、かなり慌ただしくしていました。こんな時だからこそやれることをやろうと思って、あんまりぼんやりと休んでいる時間はなかったです。
Q: 元々オンラインもやっていたんですか?
いえ、YouTube以外は全くやっていなかったです。
Q: オンラインレッスンを始めたのはいつからですか?
自粛期間に入ったくらいから。一ヶ月間無料でやったので80~100人くらい入りました。
Q: オンラインでやってみてどうですか? 対面との違いもあると思うのですが。
元々オンラインで練習はしていたので、発信はしていなかったですが良さは理解していたので、あんまり心配していなかったです。
やっぱり自宅からすぐにできるとか、寒い暑いも自分で管理できますし、いい面が多いと思います。手軽さという意味ではすごいいいかなと思います。
Q: 今MOSHでやっているサブスクですと、一回のレッスンで何人くらい参加されるんですか?
一回での参加は25人くらいです。アーカイブ受講者が半数以上いて、自分の都合のいい時に練習してくださっています。
Q: ちなみにMOSHを知ったのってどういうきっかけでしたか?
いろいろ調べていて、知人づてで知りました。
Q: そうなんですね。どういう経緯で探すことになったんですか?
一ヶ月間の無料期間の後に、サブスクでできる場所を探していました。自分でやるには管理が辛いなと思いまして、どこかシステムでできるだけ負担なくできるところはないかなって。それが5月くらいのことですね。
MOSHさんを使い始めてからすごく楽になりました。ありがとうございます。
Q: 逆に使ってみて、MOSHに改善して欲しいポイントってあったりしますか?
色々サポートにお願いしちゃいました。サブスクの感想レポートが載せられなかったのでそれをお願いしたりしました。
Q: ちなみにサブスクにはどんな方が参加しているんですか?
東京以外の方ですとか、地方の方も多くいらっしゃいますね。年齢も幅広く、20代から60代までいらっしゃいます。
Q: 今後こういうことをしていきたいとか目標とかってあったりしますか?
ずっとパーソナルのレッスンをオンラインでやろうと思っているんですが、なかなか時間が取れず取り組めていないですね。
サブスクの会員さん増えたら増えたでいいけど、目標みたいなのは決めてないですね。ずっとあんまり変わらない人数でして、あまり減らないしあまり増えないので、今はこれくらいでいいかなと思っています。
Q: じわじわと増えていくといいですね。パーソナルレッスンは、オンラインで何時から何時までは公開しようかなぁという感じなんですか?
本当は対面でパーソナルをやっていたものを今はストップしているので、その代わりにオンラインで始めたいなとは思っています。
Q: ちなみにパーソナルやりたいという方は、今まで受けていた方が対面でできなくなったのでっていう声が多いのか、月額サブスクでやっていくうちにもっとやりたいってなった方の声が多いのか、どちらでしょうか。
今はそのどちらもっていう感じです。現在対面でのパーソナルがストップしてしまっているんですが、他の方もいるオンラインはちょっとという方だったりとか、月額サブスクの会員の方たちは、「もっと質問したい」と言ってくださったりとかしていますね。
Q: そういった質問とかって、今はどういう風に受けられているんですか?
Facebookの会員限定のグループで普段から質問は受け付けています。
Q: 今ってFacebookのグループとインスタグラムの非公開アカウントをどちらも運営されているんでしょうか?
はい、そうですね。どちらもやっています。Facebookやらない人とか、インスタグラムやらない人っていうのはどうしてもいるので、一応両方を用意しています。
Q: そうすると結構大変ですよね。どっちもから似たような質問が飛んできたりしないですか?
質問はFacebookからしかほとんど来なくて、インスタグラムは見る専用で使われている方が多いイメージですね。
Q: Facebookでコメントできるってなった時に、メンバー同士でのコミュニケーションってあったりしますか?
極力ないようにしています。トラブルの原因にもなりかねないので。レッスンの後とかでちょっと交流があるくらいですね。
「心身ともに落ち着くんだな」ということを実感して、ヨガが好きになった
Q: ご活動の話に戻りますが、ヨガジャーナルとかで連載を持たれてるとのことですが寄稿とかそういうお仕事も仕事の割合としては多いのでしょうか?
そうですね、今は週に2本連載は持っているので、そこそこ書く時間もあります。 内容はお任せされていて、好きにやらせてもらっています。
ネタについては、オンラインのサロンメンバーがいるので、その人たちの悩み相談をメインでやっています。
Q: あとはイベントとかもされていると思うのですが、どういうイベントが多いんでしょうか?
全部野外のイベントですね。イベントするのもなかなか難しかったので、9月から屋外の屋上とかでやっていますね。
Q: パーソナルレッスンの話を伺いたいのですが、磯さんがどういうきっかけでヨガを好きになったのかとか、そこからどんな経緯があってヨガを他の人に教えてみようと思われたのかとかお伺いしてもいいですか?
元々バレエをやっていたので、最初、ヨガを始めた際に特別に感動したっていうのはなかったんですよね。
なんとなく体調管理になんかいいかなぁと続けていた中で、ものすごく好きなヨガの先生に出会えて、そこから「心身ともに落ち着くんだな」ということを実感して、ヨガが好きになりました。
そこから皆さんにも伝えていきたいなと徐々に思うようになったのですが、今こういう状況で、皆さん心身ともに疲れている方がとても多いので、よりもっと広めていきたいなと思うようになりました。
Q: ヨガでのやりがいポイントとかってあったりしますか。
やりがいはたくさんあるが、オンラインを始めてからよりこれだなと思うようになったことがあります。
今って皆さん心身ともに疲弊している方が多いのですが、私のヨガを受けるとどんどん健康になっていくんですね。
あんなに辛いって言ってた人たちが、なんかすごい元気になっていく姿を見て、「ああヨガ続けていてよかったなぁ」と感じました。
Q: そうなんですね。世の中を見ていて、「次はこれが必要だな」って感じるニーズってどうやって気づくのでしょうか。
コロナに関わらずですが、日本のヨガはどうしても遅れてしまいがちです。なので海外のレッスンをできるだけ受けるようにしています。
また海外ではオンラインレッスンは数年前から普及していて、それを日本でやるとなるといつがいいんだろうか、と時期を模索していました。
Q: 海外の先生はどうやって探されているんですか?
海外のヨガサービスを見るとか、私の先生が元々海外の人だったのでその先生の周辺の方だったり、知り合いの通訳の方からいい先生を紹介してもらうとか、ですかね。
Q: ヨガって横のつながりはあるのでしょうか?
スタジオとかイベントとかやっていると繋がりは自然と増えていきますね。私はここ3年くらいでつながりが増えましたね。
Q: 今海外で主流になっているヨガが少し遅れて日本にやってくると思うのですが、次来そうなヨガってどんなものでしょうか?
おそらくまだまだフィットネスが主流の状況が続くと思います。若い世代がヨガを続けやすいのって楽しくてダイエットにも効くものだと思うので、そういったトレーニング系のヨガが続いていくと思います。
同時にやっぱり、メディテーションやヨガ哲学など、心を落ち着ける助けになるものは増えていくと思います。
Q: ヨガをやっていく中で気づきがあり、もっと深く知ろうとして座学に入っていく方も多いですよね。磯さんもそういった座学を教えていらっしゃるんですか?
そうですね、オンラインだけでやっています。
Q: さっきパーソナルをやってみたいというお話があったと思うのですが、それ以外にやってみたいことってあったりしますか?
ありがたいことに近頃はとても忙しくて、やってみたいこととかを考える余裕がなかったんです。
最近ようやく時間ができて、来年のやってみたいこととかを考えていたのですが、もう少し日常にヨガを取り入れるにはどうしたらいいか、みたいなことを考えています。
コロナが収まって、オンラインの必要がなくなってくると、また段々やめちゃったりする方が増えてくると思います。
今までフィットネス目的じゃないとなかなか興味を持ってくれなかったヨガに、どうしたら興味を持ってもらえるかっていうところに関心があります。
Q: MOSHは情熱がめぐる経済を作るっていうミッションでサービスを展開しています。このミッションには、情熱を持っている個人を応援したいという背景があるのですが、磯さんの情熱ポイントって教えていただけますでしょうか。
対面でもオンラインでもそうなのですが、人との繋がりが生まれるんですね。
対面しないと人との繋がりってできないかなって思っていたのですが、オンラインでも毎回のように同じ顔を見ていると、皆さん慣れ親しんだ顔に見えてきます。
そういった人との繋がりを常に作り続けていきたい、というのはありますね。
一人暮らしの人とか、今は人と触れることも難しかったりしますし、家に帰ってポツンと一人で孤独を感じてた方が、オンラインのクラスで元気出たって言ってくださると、すごく嬉しくなりますね。
Q: 磯さん、ありがとうございました!
今回はヨガ業界で活躍している磯沙緒里さんにインタビューを行いました。
磯さんのMOSHページはこちら。
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