ホテルの宿泊、美容院、レストランなど、私たちは日常的にネット予約を行なっています。
従来の予約方法といえば、電話や来店といったアナログなもので、予約する方も受け付ける方も手間や管理に苦労していました。
ネット予約ができる予約システムを導入することで双方にメリットがあり、これから予約受付を必要とするサービスを始める方には予約システムは必須と言えます。
今回は、そんな予約システムのおすすめの作り方を知りたいという方や、無料で予約システムを作成する方法を知りたいという方に向けて、予約システムの作り方をメインに、以下の項目を徹底解説していきます。
- 予約システムとは何ができるのか
- 予約システムの作り方
- 予約システムの作成費用はどのくらいかかるのか
- メリットやデメリットは何か
MOSHは予約・決済・顧客管理まで
サービス提供に必要な機能が無料で使えます!
1 予約システムとは
予約システムでは何ができるのか、基本機能をご紹介します。
予約や顧客の管理はもちろん、オンラインの事前決済も導入できれば、オンラインサービスでも利用できます。
予約システムの導入により、自動で運用できる業務も増えるので、サービス提供者側の手を煩わせることがなくなります。
予約システムにもよりますが、基本機能や便利機能は以下の通りです。
ご自身で予約システムを作成・構築する場合には、取り入れたい機能などを確認してみましょう。
予約システムでできること
■予約システムの基本機能
- 予約受付
- 予約管理
- 決済
- 顧客管理
- 予約完了メール送信
- CSV出力
■あると便利な予約システムの機能
- リマインドメール送信
- キャンセル待ち
- スタッフ別予約機能
- 店舗への希望記入欄
- アンケート調査
- DM自動送信
予約システムの種類
■時間受付タイプ
空き時間を設定し、予約を受け付けるタイプです。
美容院やクリニック、カウンセリングなど、1対1で行うサービスに適しています。
予約メニューごとに金額やメニュー内容の変更、キャンセル時には空き時間に変更させるなど細かな設定を必要とする場合、機能ごとに追加費用が必要になることがあります。
美容院、クリニック、レストラン、ネイルサロン、個別指導、会議室、パーソナルレッスン など
■イベント受付タイプ
上限・定員数を設定し、予約を受け付けるタイプです。
グループレッスンやセミナー・講演会、複数の部屋がある宿泊施設など、複数名のお客さまを対象に行うサービスに適しています。
セミナー、講演会、ホテル、ヨガ、英会話教室などのグループレッスン など
2 予約システムのメリット
2-1 予約受付を自動化できる
サービスをはじめよう!と思った時にまず最初に悩むのが予約の取り方です。
電話やメールで「いつなら空いていますか?」「○日はどうですか?」というやり取りをひとりひとりと行うのは実に億劫ですし、時間がいくらあっても足りません。
せっかくサービスをはじめるのに予約を取ったり、管理するだけで手一杯になってしまいますよね。
予約システムを導入すればこのような一連のやり取りの自動化を図ることができます。
お客さまからの新規ネット予約を自動で受け付けたり、予約の変更・キャンセル対応など、予約にまつわる業務を予約システム上で完結できるので手間や人的コストが一気に減らせます。
2-2 予約機会損失を減らせる
うっかり予約をし忘れて慌てて電話をかけたけれど、営業時間外だった・・・とお客さまから言われた経験はありませんか?
電話やメール、来店という方法だと営業時間外での予約受付はできませんが、予約システムを導入すれば24時間365日予約受付可能になります。
夜中や朝方など思い立ったときや、日中は仕事で電話ができないお客さまでも、店舗に問い合わせることなくお客さまの都合の良いタイミングで予約をしてもらうことができるため、機会損失を減らすことができます。
2-3 ダブルブッキングを防げる
予約受付を自動化することにより、予約がかぶってしまう予約ミスが減ります。
リアルタイムで予約状況が反映され、予約枠や定員設定をしておくと、自動的に予約受付が締め切られます。
スタッフが複数いると、予約を受けたのに予約表に記入し忘れたり、伝え忘れたりとどうしても人的ミスが起こりますが、自動化することでダブルブッキングを防ぐことができます。
3 予約システムの作り方
予約システムの作り方は大きく分けて2つ、「ゼロから構築する」または「既存のサービスを利用する」方法があります。
作り方によって難易度や必要なスキル、費用が異なります。
ゼロから構築する場合
- プログラミングで自作
- 外部の制作会社に委託する
既存のサービスを利用する場合
- WordPressのプラグイン
- SaaS型の予約システム
3-1 プログラミングで自作する
オリジナルの予約システムを作りたい、かつプログラミングの知識がある人におすすめです。
システム構築にはプログラミング言語(Javascript、PHP、Pythonなど)、マークアップ言語(HTML、CSS)の知識が必要です。
プログラミングを勉強した方、スキルが十分にある方は、新サービスに向けて予約システムも自分で構築してみるのも良いでしょう。
メリットは、欲しい機能だけを搭載し、不要な機能は省いた自分の思い通りの予約システムができ、費用もかからないところです。
デメリットとしては一からプログラムを構築する必要があるため時間がかかることです。
自分のお店の通常業務をこなしながらプログラミングを行い、自力で予約システムを構築する…となると、システムが正しく動くのか確認なども自らで行うことになるため、予約システム導入まで一定期間必要になってしまいます。
3-2 外部の開発会社に委託
プログラミングを学んでいないので自作は難しいが、オリジナルの予約システムを作りたいという方には、外部のシステム開発会社に委託するのも一つの手です。
プロに任せるのでクオリティの高い予約システムの構築が望めます。
委託する際の流れは以下の通りです。
①ヒアリング
課題と目的を洗い出し、整理する。
②要件定義書を作成
課題・目的を達成するための機能の詳細をまとめる。
③見積もり
開発に想定される工数と、開発期間を決め、アサインすべきエンジニアの数を割り出す。それをもとに、見積もりを算出する。
④システム設計
⑤テスト
動作確認や希望通りのものになっているかのチェックのため、複数回行う。
⑥納品!
メリットは、理想通りのオリジナルの予約システムがハイクオリティで作れることです。
要望を取り入れてくれるのはもちろん、よりよい提案が聞けたりとシステム開発のプロが最適の予約システムを構築してくれます。
複雑なメニューやこだわりの予約システムを作りたい方におすすめです。
デメリットとしては費用が大幅にかかることです。
機能の内容にもよりますが、数十万から数百万ほどの費用が予想されます。
また、最初のヒアリングから納品まで数ヶ月かかることが多く、その間、機能調整の要望の確認や、予約システムの動作チェックなどやるべきことが多く発生します。
3-3 WordPressプラグインを利用する
費用を抑えつつ、簡易的な予約システムを作りたい方におすすめなのが、世界で最も利用されているCMSサービス「WordPress」のプラグインを利用した予約システムです。
WordPressでホームページを開設し、ホームページ内に予約システムを導入することができます。
無料プラグインでおすすめなのが「Booking Package」。初心者でも比較的簡単に設定することができます。
■Booking Package(無料版)の一部機能
- 予約管理(新規予約、キャンセル、保留、削除)
- 自動メール通知
- 時間ごとの予約枠設定
- 予約の締め切り時間設定
- 宿泊施設向けの予約管理に対応、部屋ごとのカレンダー設定
■Booking Package(有料版)の一部機能(月額660円)
※月額料金などの掲載情報は、執筆時点での情報のためご了承ください。
- オプションメニューの追加
- PayPal、Apple Pay、Pay with Googleでの決済
- 予約時間ごとに残りの定員数を表示
メリットは、費用を抑えられることです。
Word Pressの開設と維持には年間約1万円ほどかかりますが、プラグインは無料なので手頃な価格で導入できます。
すでにWordPressでホームページを開設している方は完全無料で利用できます。
デメリットは、まずWordPressでホームページを持っていないと使えないことです。
また、WordPress自体が多機能なため設定項目が多く、初心者向けとはいえ使いこなすまでに時間がかかります。
また無料版では機能が制限されていることがあり、幅広い機能を利用されたい方は有料版の購入が必要です。
3-4 予約システムSaaSを利用する
SaaSとは、「Software as a Service」の略で、クラウド上にあるソフトウェアをインターネットを経由してユーザーが使用できるサービスです。
身近なものでいうと、GoogleスプレッドシートやGoogleドキュメントなどが有名です。
インターネット環境さえあればいつでもどこでも利用できるのが最大のポイントで、その利便性と価格帯は最高のコストパフォーマンスと言えます。
SaaSの予約システムも、クラウド上に提供されている予約システムのソフトウェアを利用し、高品質のサービスを低価格で利用することができます。
無料で利用できるものもあり、はじめて予約システムを導入するなら、まずSaaSの予約システムの利用をおすすめします。
メリットは、既存のソフトウェアを使用するため、最も簡単に予約システムを導入・利用できることです。
高度で幅広い機能を、SaaSなら低価格で利用することができます。
サポートも手厚いものが多く、利用方法がわからなかったり、トラブルが起きたときも安心です。
デメリットは、既存のソフトウェアのためカスタマイズ性は低く、搭載された機能以上のものは望めない点です。
無料プランだと予約数の制限がある場合もあります。
またサービス提供が終了する可能性もあり、自社ソフトでない分サービスが終了する時点で別会社への移行を検討しなければなりません。
ここで、おすすめのSaaS型予約システム3つをご紹介します。
■STORES予約
累計導入社数130,000以上、180を超える業種に対応しているのがSTORES予約です。
テンプレートを使用して簡単に高機能の予約システムが作れます。
ネット決済やスタッフ指名予約はもちろんのこと、予約と同時に顧客カルテ作成、お誕生日やリピーターの方に自動DMを送れるなど顧客サービスが充実しているのが特徴です。
管理者はブラウザだけでなくアプリからも利用が可能です。
初期費用:無料
月額料金/決済手数料:
フリープラン | 無料/6.6%+99円 |
ライトプラン | 月額12,078円/4.9%+99円 |
スタンダードプラン | 月額29,678円/4.9%+99円 |
プラチナプラン | 月額77,000円/4.9%+99円 |
■SELECT TYPE
背景、テキスト、ボタンにいたるまで予約システムを細かくカスタマイズができるのがSELECT TYPEです。
基本機能に加え、メールフォーム、アンケート調査、イベント・セミナー管理、ホームページ作成など予約以外の機能が充実しています。
初期費用:無料
月額料金/決済手数料:
フリープラン | 無料/5.6% |
ベーシックプラン | 月額1,650円/4.9% |
プロフェッショナルプラン | 月額3,300円/4.6% |
プレミアムプラン | 月額11,000円/4.6% |
■MOSH
オンラインサービスをはじめたい方におすすめなのがMOSH。
MOSHはネットであらゆるサービスを販売できるプラットフォームサイトです。
クラスやレッスンを提供するインストラクター・講師の方など、幅広い業種の方に利用されています。
スマホでの利用を想定して設計されているため、スマホで手軽に予約ページの作成や、予約受付・管理、決済管理、顧客管理などが行えます。
ホームページ作成・予約・決済・月額決済・顧客管理など、すべての機能が完全無料で利用でき、初めてサービスを展開される方でも安心して利用できます。
初期費用:無料
月額料金/手数料:無料/6.5%+99円
4 MOSHで予約システムを導入しよう
様々な予約システムの導入方法がありましたが、特にオンラインでサービスをはじめたい方にはMOSHの予約システムがおすすめです。
オンライン決済が可能で、月額制のサブスクサービスにも対応しています。
全ての機能を無料で利用でき、操作もシンプルなのではじめての方にも使いやすく設計されています。
LINEでの個別チャットサポートもあるので、安心してはじめることができますね。
MOSHの主な機能
- 予約受付・事前決済・顧客管理
- 予約機能付きサイトの作成
- オンライン決済対応
- 月額決済が可能なため、サブスクサービスの展開も
- Zoom連携
(予約が入ると、ZoomミーティングURLを自動的に発行) - LINEで個別チャットサポート有
- デジタルコンテンツも販売可能
料金プラン
すべての機能を無料で利用可
おすすめの業種・サービス
- オンラインサービスを販売されている方
- ヨガなどのフィットネス系
- 語学・コーチング
- 鍼灸・マッサージ、美容系のサロン
- 音楽教室
アカウントを登録するだけですぐに利用開始できるので、まずは試してみたい、という方におすすめです。
5 まとめ
オンライン予約システムを導入する際のポイントは、
- オーダーメイドか、既存のソフトウェアを利用するか
- オリジナルの予約システムを構築する場合、プログラミングの知識があるか
- どのくらい費用をかけられるのか
- 基本機能以外は何が必要かなのか
を検討すると選びやすくなります。
まずは試しに使ってみたい方や、費用を抑えて手軽に始めたい方にはSaaS型の予約システムをおすすめします。
利便性が高く、無料で高品質の予約システムが利用できるので、事業者も顧客も双方に多くのメリットがあると言えるでしょう。
あなたの「好き」は仕事になる。
スマホで予約受付・事前決済・顧客管理まで、
サービス販売に必要な機能が充実。