鍼灸師になりたいけどどうしたらいいんだろう?
自宅や出張訪問で鍼灸師として働きたい!
鍼灸師として働いてみたいと思ったときに、必要な資格や開業方法はどうしたらいいでしょうか。
この記事では、鍼灸師に必要な資格やフリーランスとして働く方法などをご紹介します。
- 鍼灸師になりたい人
- フリーの鍼灸師として働きたい人
- 専門的なスキルを身につけたいと思っている人
こんな人はぜひ参考にしてみてくださいね。
1 鍼灸師について
鍼灸師とは、鍼(はり)と灸(きゅう)を用いて鍼灸治療を行う人のことです。
はり師ときゅう師はそれぞれ国家資格が必要で、はり師、きゅう師として働くこともできます。
はり師ときゅう師の両方の資格を持っている人を鍼灸師と呼びます。
1-1 鍼灸師の仕事内容
鍼灸師はどんな仕事をするのでしょうか。鍼灸師は大きく2つの仕事内容があります。
【鍼治療】
鍼治療とは、治療用の細い針を経穴と呼ばれるツボに刺して治療する方法です。
鍼をツボに刺すことで患者さんの自然治癒力を高めたり、免疫力を高める働きがあります。
肩こりなどを発症している場合には、鍼治療で痛みを和らげることができます。
細い鍼を体内に刺すというと痛い印象を持つかもしれませんが、鍼治療で使用する鍼はとても細い作りをしているためあまり痛みを感じません。
【灸治療】
灸治療は、ヨモギから作られるモグサを皮膚の上に置き、火をつけることでツボを刺激して治療します。
灸治療は免疫効果を高める働きがあるとされ、日本では古くから用いられた伝統的な治療方法です。
1-2 鍼灸師の収入
鍼灸師の収入は、働く場所や雇用形態によっても異なります。
鍼灸師の収入を大きく左右するのが治療院や病院に在籍し、勤務するのか、独立開業して働くのかということです。
【治療院や病院に勤める場合】
治療院や病院で働く鍼灸師の年収は、約300〜400万円が一般的です。
雇用形態が固定給なのか歩合制なのかによっても異なります。
固定給の場合、収入が定額で安定しますが、大きく売上を伸ばすのは難しいです。
歩合制の場合は、技術を磨いてたくさんの患者さんを治療すれば収入をどんどん増やすことができます。
ですが、患者さんに来てもらえないと収入がゼロということにもなりかねません。
【独立開業する場合】
独立開業した場合は、年収700〜1,000万円以上と幅広く、経営手腕や技術によってもその収入は異なります。
鍼灸師が1日に治療できる患者さんの数には限界があるため、従業員を雇用して、複数の治療院を経営することで年収を伸ばすことができます。
治療院を経営する場合、従業員の給料、家賃、光熱費などの諸々のコストを売上から引いた額が利益となります。
コロナウイルスが蔓延して以降は、患者さんに来てもらって治療するのではなく、患者さんの自宅に訪問して治療する方法で独立する働き方にも注目が集まっていますよ。
2 鍼灸師になるのに必要な資格は?
鍼灸師として働くためには国家資格が必要です。
2-1 必要な資格
鍼灸師になるには「はり師」と「きゅう師」の2つの国家資格が必要です。
国家資格がなければ鍼灸師として働くことができません。
2-2 資格の取得方法
はり師、きゅう師の国家資格を取得するためには、鍼灸師養成学校を卒業して受験資格を得る必要があります。
鍼灸師養成学校を卒業して、受験資格を得て、国家試験に合格することで、はり師、きゅう師の国家資格が取得できます。
はり師・きゅう師の合格率は年度によって多少の前後はありますが、平均すると約70%ほどです。
社会人向けの夜間講座などもあり、働きながら鍼灸の技術や知識を学べます。
3 鍼灸師になるには?
資格を取得したのち、どのようなコースをたどり、鍼灸師として本格的に活動を始められるのでしょうか。
3-1 鍼灸院・サロンに勤める
鍼灸師として働く場合に最も一般的なのが、鍼灸院やサロンに勤めるという働き方です。
鍼灸院やサロンの求人情報に応募することで就職ができます。
固定給か歩合制かは働く場所によって異なり、労働時間や休日、給料などの待遇も様々です。
【鍼灸院やサロンに勤めるメリット】
メリット1.収入が安定しやすい
鍼灸院やサロンで勤めると収入が安定します。
特に固定給で働く場合、毎月の収入が安定するため日々の支出の計算がしやすいです。
歩合制の場合でも若干の固定給が支払われる鍼灸院もあるため、独立開業することに比べると安定します。
メリット2.集客をしなくてもいい
鍼灸院やサロンに勤める場合、固定客がいるという良さがあります。
鍼灸院のかかりつけのお客さんに継続的に来てもらえるということがメリットです。
メリット3.治療に専念できる
鍼灸師として専門的な治療に専念できるメリットがあります。
集客や営業に力を注がなくても患者さんに向き合う時間を増やせるため、スキル向上に集中できるメリットがあります。
まずは鍼灸師としてスキルを磨くことに集中したい人は、鍼灸院やサロンで勤めることがいいかもしれません。
【鍼灸院やサロンに勤めるデメリット】
デメリット1.収入を大きく伸ばしにくい
鍼灸院やサロンで勤めるデメリットは、収入を大きく増やしにくいということがあります。
特に固定給で働いていると収入を伸ばしにくくなります。
役職についたりすることで手当をつけてもらう方法がありますが、独立開業した人に比べると収入を伸ばしにくいという点がデメリットです。
また、独立して法人化した場合、経費を使えるようになります。
出張旅費や書籍代を経費で支払うことができますよ。
デメリット2.自分のやり方ができない可能性
雇われて働いていると自分の好きなやり方が通用しないことが多くあります。
鍼灸院やサロンオーナーの方針や理念があるため、自分流が通用しないことも。
オーナーと自分の考えが一致していることばかりではないため、我慢しながら働くことにもなりかねません。
デメリット3.休みが自由に取れないことも
鍼灸院などで雇われて働いていると休診日が決まっています。
シフト制であることが多く、完全に自分の裁量で自由に休みを取ることは難しいです。
有給休暇や年末年始の休みはあったとしても、1週間などまとめて休暇を取ることが難しくなります。
3-2 フリーの鍼灸師として独立・開業する
フリーの鍼灸師として独立・開業することができます。
その場合、鍼灸院を経営しながら働くのか、患者さんの自宅に訪問して働くのか、自宅に患者さんに来てもらって働くのかなど、好きな働き方を選ぶことができます。
【フリーで働くメリット】
メリット1.収入を伸ばしやすい
フリーで働く場合、収入を伸ばしやすい特徴があります。
フリーで働いていれば、売上はすべてあなたの収入になります。
家賃や光熱費を払う必要がありますが、出張専門で開業していれば固定費も抑えられます。
経費も使えるようになるため、雇われて働く以上に使えるお金は増えていくかもしれません。
メリット2.休みを自由に取れる
フリーとして働いていると休みが自由に取れます。
金銭的な余裕があれば長期間休むこともできるため、自分の好きなタイミングで休みをとりたい人には良いかもしれません。
勉強やスキルアップに時間を自由に使えることはフリーで働くメリットになります。
メリット3.自分のやり方で治療できる
フリーで働いていると施術メニューや、治療方針を自分で決めることができます。
確固とした自分のやり方・施術方針が確立されている方にはフリーが向いているかもしれません。
【フリーで働くデメリット】
デメリット1.集客を自分で行う必要がある
フリーで働く場合、集客を自分でしないといけないというデメリットがあります。
ホームページを作って、SNSで告知して、時には広告を出して集客をしないと患者さんはきてくれません。
治療だけに注力できないのはデメリットであると感じる方もいらっしゃるかもしれません。
デメリット2.事務処理を自分でしないといけない
フリーで働く場合は経費計算をすベて自分で行う必要があります。
治療が終わった後に経費計算をすることになるため終業時間が遅くなったり、休日返上で作業に時間をあてなければならない場合もあります。
事務処理など、施術以外の仕事が増えるというデメリットも考慮に入れておきましょう。
デメリット3.収入が安定しない
フリーで働く場合、収入が安定しないということも多くあります。
休みを自由に取れる一方、従業員を雇わず個人で働いている場合は休んだ日は収入が入ってこないです。
毎月の固定の患者さんができるまでは、新規の患者さんのみの対応が続くため、収入が多い月があれば、少ない月も発生してしまうことを念頭に入れておきましょう。
4 鍼灸師として独立・開業するには?
鍼灸師として独立・開業する方法は大きく2つあります。
鍼灸院や自宅サロンに招いて治療する方法と、患者さんの自宅に訪問して治療する方法です。
4-1 場所を決める
針灸院や自宅サロンで施術を行う場合、場所を決めるところから始まります。
【部屋を借りる(または自宅)】
鍼灸院を開設したい場所に部屋を借りることで開業できますが、事前の準備も大切です。
テナントとなる部屋を借りる場合、開設したい場所が決まったら事前に所轄の保健所に相談に行きましょう。
鍼灸院を開設する場合、構造設備基準があるため基準を満たしていないと開設できません。
例えば、治療する場所は住居やほかの店舗などと構造上独立している必要があります。
保健所などに相談する前に、改装などをしてしまうと余計なコストがかかるため事前の確認をしておきましょう。
【レンタルサロンの活用】
最近では鍼灸師向けに貸し出しているレンタルサロンも増え、フリーの鍼灸師として活動がしやすくなってきています。
施術の依頼があるごとにレンタル料を支払えば良いため、固定費も抑えられますね。
【出張・訪問サービスも】
出張専門で独立する場合は、開業届ではなく出張業務開始届が必要になります。
テナントを持たずに開業するため、通常の開業方法とは異なるため、注意しましょう。
出張業務開始届は、保健所で受け入れてもらうことができます。
出張専門で開業を考えている場合は、早めに保健所に相談することがおすすめです。
4-2 集客・告知をする
フリーで働く場合、集客や告知をしていかないといけません。
集客方法はさまざまな方法があります。
どのような集客方法があるのか順番にご紹介します。
【SNS】
SNSは、Instagram、 Twitter、YouTubeなどが主要なものです。
ターゲットにとって有益な情報を定期的に発信することで、見込み客を獲得しやすくなります。
ただし、60代以上の高齢者をターゲットにサービスを提供したい場合は、オフライン広告との併用がおすすめです。
SNSだけで集客をすると高齢者には情報が届かない場合があるため工夫が必要です。
【ホームページ】
ホームページは、鍼灸院の住所、連絡先、休診日などの情報を伝えるために必要です。
ホームページを作っていない鍼灸院もありますが、新規で開業する場合には作ることをおすすめします。
鍼灸院が大通りに面していれば見つけてもらえますが、アパートの一室や人目につきにくい場所で開業する場合には、患者さんに情報を伝えるために必要になってきます。
ホームページは伝えるべき情報が明確となり、患者さんに安心してもらえる点でも必要です。
新しく開業した鍼灸院がどんな雰囲気なのかを写真などで伝えることで患者さんに安心してもらえます。
お客様の不安要素を取り除くことが集客する上では大切になってきます。
【フリーペーパー】
フリーペーパーは、広告主が費用を負担して定期的に配布される印刷物です。
新しく開業する場合には、フリーペーパーも効果的な集客ツールになってきます。
フリーペーパーは、ネットに馴染みがない層を中心に今でも読まれています。
特に年齢層の高い層にはフリーペーパーを楽しみにしている人もいます。
年齢層を高めに集客を狙う場合や、地域の人に来てもらいたい場合には、フリーペーパーに広告を掲載してもらうと効果的に情報を届けることができます。
4-3 ツールを導入をする
集客するためには様々なツールがあります。
SNSやフリーペーパーで集客した場合に便利な予約ツールと決済ツールをご紹介します。
【予約ツール】
予約ツールとは、患者さんの予約状況を一元管理するためのツールです。
誰が、いつ、予約しているのかを一元管理することで予約受付漏れを防げます。
電話で予約を受付することもできますが、お客さんがWEB経由で予約できるとお客さんにとっても鍼灸師本人にとっても便利です。
最近では、無料で使える予約ツールもたくさんあるため、煩雑になりがちな予約管理はツールの導入がおすすめです。
【決済ツール】
決済ツールとは、クレジット決済や電子マネー決済などのキャッシュレスの決済ツールです。
キャッシュレス化が進む日本では、決済ツールの導入は必須です。
現金のみで経営している鍼灸院もありますが、他社との差別化や患者さんの利便性向上という意味で決済システムを導入している事業主は増えています。
現金を持ち歩かない人も増えているため、クレカ決済などをはじめとするシステム導入の必要性はどんどん高まりそうです。
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