近年、ダイエットやボディメイクを目的とした、パーソナルトレーニングジムが増加し、パーソナルトレーナーの需要も高まってきています。
「パーソナルトレーナーになりたいけど、どうやってなるのかわからない」「副業からでもパーソナルトレーナーになれるのかな?」と、パーソナルトレーナーに興味があり、これから活動してみたいと思う方へ向けて、パーソナルトレーナーになるための資格取得や開業準備、フリーランスになるまでの手順を詳しく解説していきます。
1 パーソナルトレーナーとは
パーソナルトレーナーとは、お客さまとマンツーマンでエクササイズやトレーニングを指導する職業のことです。
ダイエットやボディメイクを目的とした方や、リハビリテーションや体力維持を希望する高齢の方など、お客様の年齢や要望もさまざまです。
それぞれの目的に合ったオーダーメイドのトレーニング方法や栄養指導を行います。
1-1 パーソナルトレーナーの仕事内容
パーソナルトレーナーのお客さまは、体力向上や健康目的、ダイエットを目標とする一般の方が主な対象です。
本や動画を見て筋トレやエクササイズを自分でやってみても、正しいフォームが分からなかったり、思ったように結果が出なくて挫折してしまう。そんな経験がある方も多いのではないでしょうか。
- 普段の生活から改善できる姿勢や体の使い方
- 無理なダイエットにならないための適切な栄養指導
- 短時間で効果の出る正しいフォームのトレーニング方法
パーソナルトレーナーは、トレーニングに関するお客様の悩みや現状をしっかりと把握して、目的にぴったり合った効率的な運動メニューを提案します。
生活面から運動面まで、トータルで目標達成までしっかりとサポートしていきます。
1-2 パーソナルトレーナーの収入
パーソナルトレーナーの収入は、大きく分けると3つの働き方によって違いがあります。
(1)スポーツジムやフィットネスクラブで正社員として働く
一般的な会社員と同じ平均年収375万円、月給は32万円程度だと言われています。会社によっては、お客さまとのセッション数に合わせ、歩合給がプラスされることもあります。
(2)パーソナルジムを開業し、独立する
開業・独立した場合、1回のレッスン料×レッスン数が売上となり、固定費などの経費を差し引いた額が収入となります。一人だけではレッスン数に限界が出てしまいますが、何名かのトレーナーを雇い、売上を伸ばしていくことで収入アップも望めます。
パーソナルジムを開業する場合、トレーナーとしての知識や経験のほか、経営者としてのビジネススキルや集客のためのマーケティング知識も必須になりますね。
(3)業務委託契約を結びフリーランスのトレーナーになる
個人事業主としてスポーツジムやフィットネスクラブと業務委託契約し、フリーランスのパーソナルトレーナーになる方法もあります。
フィットネスクラブのお客さまに対し個別にトレーニング指導を行うのみで、クラブの企画運営には関わりません。
集客は自分で行い、収入は時給制ではなく完全歩合制のことが多いです。
たとえば、1セッション60分5,000円のレッスンを、一日5名×週5日レッスンすれば、月給は50万円です。
業務委託の場合、20%程度の手数料を取られるとすると、実際の手取りは月40万円ほどになります。
1-3 パーソナルトレーナーの活躍フィールド
パーソナルトレーナーとして働くには、スポーツジム、フィットネスクラブ、パーソナルジムに採用されて働く場合が一般的です。
【スポーツジム・フィットネスクラブ】
スポーツジムには、筋力トレーニングや有酸素運動のためのマシンがあり、基本的には自分でトレーニングを行います。
フィットネスクラブには、トレーニングマシンに加えて、プールやスタジオが併設され、エクササイズやヨガなどさまざまなプログラムもあります。
トレーナーとして働くには、主にフィットネスクラブで、お客さまの要望に合わせたトレーニングメニューの提案をする場合が多いでしょう。
【パーソナルジム】
パーソナルジムでは、一般的なスポーツジムの設備に加え、完全個室で専属トレーナーが個別にトレーニングメニューを提案します。
健康維持やダイエット、シェイプアップなど、正しいフォームで効果的なトレーニングができるように、お客様にオーダーメイドの指導をしていきます。
2 パーソナルトレーナーになるのに必要な資格は?
パーソナルトレーナーになるには、必須の公的な資格はありません。資格がなくてもパーソナルトレーナーと名乗ることは可能です。
しかし、マンツーマンでお客さまに寄り添った指導をするには、トレーニングの専門的な知識やスキルを持っていたほうが、より強い信頼や安心感に繋がりますし、求人に応募する際も資格が必須条件となっていることが多いです。
2-1 必要な資格
公的な資格はありませんが、パーソナルトレーナーの育成や指導する団体が発行する民間資格はあります。資格を取得することで、パーソナルトレーナーとしての知識や技術がある証明になるでしょう。とくに有名な資格は、以下の3つです。
(1)NESTA-PFT(NESTA認定パーソナルフィットネストレーナー)
NESTA(全米エクササイズ&スポーツトレーナー協会)による認定資格です。
身体に関する専門的知識や実践的技術、ビジネススキル等プロフェッショナルとして不可欠な総合的な知識・技術を学べます。
(2)NSCA-CPT(NSCA認定パーソナルトレーナー)
NSCAジャパン(日本ストレングス&コンディショニング協会)による認定資格です。
トレーニングの知識に加え、医学的、運動生理学的な専門知識とトレーニングの指導技術を学びます。
(3)JATI-ATI(JATI認定トレーニング指導者資格)
JATI(日本トレーニング指導者協会)による認定資格です。
一般人の健康体力増進からトップアスリートの競技力向上まで、あらゆる対象や目的に対応できるトレーニング指導の専門家のスタンダードな資格です。
2-2 資格の取得方法
すでにトレーナー経験がある方は、独学で勉強して資格を取得することも可能です。トレーナー経験がない方は、パーソナルトレーナー養成スクールで資格対策講座を受講して、資格取得を目指します。それぞれの資格には、資格取得条件があります。
※資格取得費用などの情報は執筆時点での情報のため、ご了承ください。
【NESTA-PFTの取得条件】
以下のすべての条件を満たす必要があります。
- NESTA JAPANからPFTテキストを購入済みである
- CPR・AEDの技能を習得・保持している(定期的にトレーニングを積んでいる)
- 日本国籍または、日本での就労可能な在留資格を有するもの
- 満18歳以上で、高等学校卒業以上の者、高等学校卒業程度認定資格試験合格者、またはNESTAが認定する教育カリキュラム修了者
さらに、以下の3つのうち、1つ以上の項目に該当する必要があります。
- 1年以上のパーソナルトレーナー・インストラクターなどの実務経験がある
- 1年以上の運動部指導、フィットネス企業勤務経験がある
- 体育系または、医療系の大学・専門学校を卒業している
※1~3をクリアされていない方は、NESTAの主催する養成講座・コースの受講が必要となります。
費用 | ダイレクトコース72,500円 ゼミコース168,500円 WEBコース107,500円(税込) 教材費・受験登録・合格後の認定登録費用すべて込 |
試験方法 | 認定試験120分 全125問(4択の選択式) |
【NSCA-CPTの取得条件】
以下のすべての条件を満たす必要があります。
- NSCAジャパン会員である
- 満18歳以上
- 高等学校卒業以上の者または高等学校卒業程度認定試験(大学入学資格検定)合格者
- 有効なCPR/AEDの認定者
- NSCA-CPT認定試験に合格
費用 | NSCAジャパン会員年会費13,200円(正会員) 受験料46,000円(税込) |
試験方法 | スコアード問題(140問)ノンスコアード問題(15問) コンピュータベース試験3時間(3択の選択式) |
【JATI-ATIの取得条件】
- JATIに入会し、個人正会員であること
- 養成講習会を受講し、自己学習課題(ワークシート)の提出
- トレーニング指導者認定試験に合格すること
費用 | JATI入会年会費11,000円 養成講習会受講(一般・専門科目)115,500円 受験料33,000円(税込) |
試験方法 | 一般科目(90問)90分 専門科目(90問)90分 マークシート方式(4択の選択式) |
3 パーソナルトレーナーになるには?
パーソナルトレーナーとして活動するには、スポーツジムやフィットネスクラブに勤めるか、フリーランスとして活動するか、2つの方法があります。
3-1 スポーツジムやフィットネスジムに勤める
スポーツジムやフィットネスクラブに正社員、契約社員、パート、アルバイトとして、働く方法があります。
毎月安定した給与を受け取れる点が、大きなメリットです。
3-2 フリーランスとして独立する
フリーランスのパーソナルトレーナーとして活動するには、3つの方法があります。
- 開業・独立してパーソナルジムを経営する
- スポーツジムやフィットネスクラブと業務委託契約を結ぶ
- 自宅やシェアリングジムをレンタルしてトレーニングを行う
いずれの場合も、個人事業主として開業届を提出し、毎年確定申告が必要です。
個人事業主は、青色申告をすることにより、事業で得た所得(=売上から経費を差し引いた額)から最大65万円の控除を受けられます。
青色申告で控除を受けるには、税務署に所得税の青色申告承認申請書を提出し、複式簿記で帳簿を付ける必要があります。
フリーランスで活動するための準備は、次の章から詳しく解説します。
3-3 副業からでも!
パーソナルトレーナーを始めてみたいけど、いきなり会社を辞めるのが心配な方は、副業からスタートすることも選択肢に入れてもいいかもしれません。
まずは、パートやアルバイト、業務委託のパーソナルトレーナーとして実績を作り、その後本業のトレーナーとして独立する方法もあります。
シェアリングジムを利用して週末だけトレーニングをしたり、オンラインで平日の早朝や夜にエクササイズのアドバイスを行うなど、本業と両立しながらフリーランスを目指していくことも可能です。
ネットで集客・告知をしていくなら、スマホで簡単にサービスページの作成と予約受付ができる、MOSHを利用するのがおすすめです!
初期費用、月額費用が無料で利用できるので、開業初期のスモールスタートにぴったりです。
4 フリーランスでパーソナルトレーナーをするには?
フリーランスでパーソナルトレーナーになるには、実際にどんな準備が必要でしょうか?サービスの提供場所、メニュー形式、集客や告知に関するポイントを解説していきます。
4-1 場所を決める
パーソナルトレーニングを提供するには、お客さまと対面で指導を行うか、オンラインでトレーニングのアドバイスを行うか、2つの方法があります。
どちらの方法を選ぶかは、どんなお客さまにどんな形で自分のサービスを提供するのか、しっかりと「ターゲット」と「サービスの特徴」を絞って具体的に考えてみることが大切です。
たとえば、出勤前の会社員がターゲットの場合は、駅近くのシェアリングジムで短時間でできる筋トレメニューを提供する。
短期間でダイエットにチャレンジしたい女性がターゲットの場合は、オンラインで無理のない食事管理やエクササイズをアドバイスする。
パーソナルトレーナーだからこそ、お客様の細かな要望に対応できる指導方法やトレーニングスペースを検討し、開業準備を進めていきましょう。
【部屋を借りる】
パーソナルトレーニング専用の部屋を借りる、または自宅の部屋にマシンを用意してトレーニングスペースを確保する方法はジムの開業では定番です。
しかし、マシンの維持費や賃貸料などを合わせると、月々の固定費がかなりかかってしまうので、初期の資金繰りに不安がある場合は下記の方法を含め検討が必要です。
【シェアリングジムの活用】
さまざまなマシン、更衣室やレンタルシューズまで揃った、シェアリングジムを活用するのもひとつの手です。
完全個室で他のお客さまと顔を合わせたくない方や、仲間と一緒にグループレッスンを受けたい方など、お客様の希望に合わせたトレーニング形態を提供できます。
予約が入ったときにのみレンタル費用が発生するので、パーソナルトレーナーを始めたばかりの方にも取り入れやすいでしょう。
【オンラインパーソナルトレーニングという方法も】
Zoomなどのテレビ電話ツールを使って、オンラインでトレーニングの指導をする方法もあります。
- ジムに行くのが恥ずかしい
- ジムに通う時間を短縮したい
- 手軽にパーソナルトレーニングを体験してみたい
上記のような理由のほか、感染症対策のため、対面での指導を希望しないお客さまにも安心してレッスンを受けてもらえます。
マシン維持費や施設管理費がかからず、初期費用を抑えられるので、開業して間もないパーソナルトレーナーにとって始めやすい方法です。
4-2 集客・告知をする
パーソナルトレーニングを行う方法やメニューが決まれば、さっそくサービスの告知をして集客をしていきましょう。
パーソナルトレーニングは、「誰に教わるか」が大切なポイントになります。
数あるパーソナルトレーナーの中から選んでもらうには、具体的な実績や資格を明示した上で、
- トレーナーの人柄や想い
- トレーニング中の雰囲気
- パーソナルトレーニングを受けた後のお客様の感想
上記のような、トレーナーの個性やスキル、トレーニング内容の詳しい情報をターゲットのお客さまに知ってもらうことが重要です。
ターゲットにぐっと刺さる発信や告知をすると、「この人にお願いしたい!」という共感や安心を感じられ、より効果的な集客に繋がります。
【SNS】
InstagramやTwitter、note、公式LINEなどのSNSを活用して、サービス内容を発信していきます。
「ダイエット」「減量」「ボディメイク」「ヒップアップ」「美尻」「トレーニング女子」「筋トレ男子」「筋トレ好きと繋がりたい」「プロテイン」
などのハッシュタグを付けると、パーソナルトレーナーに興味を持ってくれそうなニーズのあるお客さまへメッセージが届きやすくなります。
おすすめエクササイズや食事メニューなど、有益な情報を定期的に発信するとSNS上で拡散されて、より多くの見込み客へアプローチすることも期待できます。
フォロワーを増やすことで、お客さまがファンになってリピーター獲得へつながっていきます。
【ホームページ】
ホームページを作って、サービスメニューの案内や、トレーニングやエクササイズに関するブログを掲載することもおすすめです。
例えば、自分の経験や資格の強みを活かし、プロの視点で書いた意見や記事を書いてみましょう。
効果的なトレーニングやエクササイズについて検索して辿り着いた読者に、知りたかった情報をしっかりと届けられます。
パーソナルトレーニングは、個室でマンツーマンのレッスンを行います。知識や技術はもちろん、親しみやすさや思いやりがあるなどのコミュニケーション力も、トレーナーにとって、とても大切な必要な要素です。
ホームページのブログを上手に活用して、お客様の悩みや目標に寄り添って応援してくれる、頼もしいトレーナーだと感じていただける告知や発信内容を心掛けてみましょう。
【フリーペーパー】
地域の方を対象にパーソナルトレーニングを行う場合には、ピンポイントで対象の地域にアプローチする方法も考えてみましょう。たとえば、以下のような方法もあります。
- 地域限定のフリーペーパーに掲載する
- チラシを印刷して地域の掲示板に張る
- ポストカードを作って直接ポスティングする
紙媒体での告知は、印刷代やポスティング費用など広告費が多くかかってしまう場合もあります。初期費用をあまりかけたくない場合、予算内で効果的な告知を行うにはどの方法が合っているのか、よく検討してみるとよいでしょう。
【スキルシェアサービスの活用も】
自分の得意なスキルや能力を提供するためのマッチングプラットフォームも、とても人気が高まっています。
多くのお客さまにサービスを知ってもらい、口コミを見て申し込んでみようと思っていただけるきっかけにつながるかもしれません。
しかし、手数料はやや高めなので、最初の実績作りに活用することをおすすめします。
シェアサービスでの実績や集めた口コミをSNSやホームページで紹介して、そこから直接サービスのお申込みへつながる流れを目指してみましょう。
4-3 ツールを導入をする
パーソナルトレーニングを行う方法や集客方法の流れが決まれば、次は予約受付・調整、決済管理、必要であればオンライン配信ツールを具体的に検討していきます。
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【予約・決済ツール】
お客さまからの予約受付は、SNSのDM(ダイレクトメッセージ)やメールでの連絡、ホームページのお申し込みフォームを活用します。
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しかし、予約と決済のツールを別々に設定すると、顧客情報の管理も個別で対応する必要があります。
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【配信ツール】
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5 MOSHでパーソナルトレーニングを始めよう
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