日本語を話せない外国の方に日本語を教える日本語教師。日本で活躍する外国人の増加により、注目されている職業です。
しかし、日本語教師に興味をもっても「どんな資格が必要なのか?」「在宅でもやれる?」「副業でもできるのか?」といった疑問が浮かびますよね。
また、まわりに日本語教師をしている人がいないという場合も多いと思います。
身近にやっている人がいない職業だと、どのような仕事をしているのか、どのような手順で日本語教師になれるのかわからず、不安になりますよね。
そこでこの記事では、日本語教師に興味をもっている人のために日本語教師になるために必要な資格やなるための方法、副業や在宅で日本語教師をやる方法などについて紹介していきます。
1 日本語教師について
日本語教師とは、日本語を母国語としていない人に対して、日本語を教える職業です。
現在、日本では仕事や学業のために日本国内で暮らす外国人が増加傾向にあります。
そのため、彼らに日本語を教える日本語教師の需要も高まっているのです。
また日本にすでに暮らしている外国人だけでなく、渡航前の外国人も対象になります。
独立行政法人 国際交流基金による2018年の「海外日本語教育機関調査」によれば、世界で日本語を学習する外国人の数は、およそ390万人です。
1-1 日本語教師の仕事内容
日本語教師が教える生徒は、日本語を少ししか話せなかったり、まったく話せなかったりする人がメインです。
そのため日本語教師の仕事は、日本語を話す人に日本語を教える「国語」の授業とは違った仕事内容になります。
いっぽうで授業をおこなうことや出欠管理、課題やテストの作成・採点、受講カリキュラムの作成など、一般的な講師と同じ作業も多いです。
それぞれの生徒の習熟度を考慮し、各生徒が理解できるように指導していく必要があります。
1-2 日本語教師の収入
需要が高まっている日本語教師ですが、収入はどれくらいなのか気になりますよね。
日本語教師として働く場合、おもなものとしては以下のパターンがあります。
- 日本語学校に就職する
- オンラインの日本語講師となる
- フリーランスの日本語教師になる
まず日本語学校に就職した場合ですが、平均年収は300~400万円くらいです。
ただし日本語学校の教師の約70%は、非常勤講師だとされています。
非常勤の場合、受け持つ授業数で収入が決まり、授業1コマで平均1,500〜2,000円くらいです。
オンライン講師は、自分でオンライン講座のプラットフォームを使用して講座を開催するものです。
そのため、どれくらい受講者数を集められるかで収入が変わってきます。またオンライン講座は、授業内容を自分で設定できるのも強みです。
そのため授業料をいくらに設定しているかによっても、収入が変わってきます。
さらに日本語教師には、フリーランスで働く選択肢も。
日本語学校などに雇用されるのではなく、必要に応じて単発、または一定の期間で契約して仕事をします。
そのため、日本語学校に就職する場合のように固定収入ではありません。
自身でオンライン講座を開くときと同じように、状況により収入は変わります。
契約内容や契約数によって収入は大きく変わり、高収入を得るには自身の実力・実績や経験などが必要です。
1-3 日本語教師の活躍フィールド
日本語教師として働く場合、どのような場所で活躍できるのでしょうか?
おもなものを挙げると、以下の4つです。
- 日本語学校
- 企業の研修
- ボランティア
- オンライン日本語レッスン
ひとつずつ詳しく紹介します。
【日本語学校】
日本語教師がもっとも多く活躍しているのが、日本語学校です。
日本国内だけでなく、海外の日本語学校もあります。正社員として雇用されて教師をするほか、非常勤講師として採用されて教師をする人も多いです。
【企業の研修】
外国人が多く働く企業や外資系企業などでは、海外から日本に赴任してきた外国人へ語学研修を行ったりします。
企業の日本語研修で講師として授業をするのも、日本語教師の仕事です。
企業が日本語教師を雇用する場合と、企業が日本語学校やフリーランスの日本語教師と契約して、講師として派遣される場合とがあります。
【ボランティア】
日本語教師として活躍する場所として、ボランティアもあります。
JICAの海外ボランティア派遣「青年海外協力隊」では、日本語教師として現地の人に日本語を教えて活躍している人も多いです。
ボランティア団体に参加するほか、自分で日本語を教えるボランティア活動もする手もあります。
ボランティアで日本語教師としての実務経験を積めば、日本語教師としてスキルアップも可能です。
【オンライン日本語レッスン】
近年はオンラインレッスンを行えるプラットフォームサービスが多くなりました。
そのためそれらのプラットフォームサービスを利用し、個人でオンライン日本語レッスンを開講することもできます。
自分で集客をする必要はありますが、受講者数が増えれば大きな収入を得られるのが魅力です。
2 日本語教師になるのに必要な資格は?
「日本語教師になりたい!」と思ったとき、日本語教師には必要な資格があるのかどうかが気になります。
実は、日本語教師になるために必要な資格はありません。
日本語教師の資格を国家資格化する動きはあるようですが、2022年現在では日本語教師に必須の資格はないのです。
ただし、日本国内の日本語学校の教員になるには条件があります。
法務省では、国内の日本語学校の教員になるために、以下の3つのうちいずれかを満たしていることを告示しているのです。
- 「日本語教育能力検定試験」の合格
- 学士の学位を保有し、文化庁認定「日本語教師養成講座(420時間)」を修了
- 大学または大学院で、日本語教育に関する主専攻プログラムか副専攻プログラムのいずれかを修了
日本語学校以外にも日本語教師として活躍の場はあり、上記の条件を満たしていなくても日本語教師として活動できます。
とはいえ、日本語教師としての能力を証明するため、上記3つのうちいずれかの条件を満たしておくことをおすすめします。
3 日本語教師になるには?
法務省の告示する3つの条件のうちひとつ以上を満たしたあと、実際に日本語教師として活動するにはどうすればいいのでしょうか?
ここからは、日本語教師として活躍していく方法について紹介していきます。
3-1 日本語学校に勤める
日本語学校で日本語教師として働きたい場合は、日本語学校に就職することになります。
さきほど説明したように、正社員として就職する場合と非常勤講師として就職する場合があります。
正社員・非常勤のどちらの場合も、日本語学校が教師の求人を出している場合がありますので、求人情報をチェックしてみましょう。
求人・転職サイトの中には、日本語学校の求人に特化したサービスもありますので、ぜひ活用しましょう。
3-2 フリーランスの日本語教師として活動する
日本語教師として活動するとき、フリーランスになる方法もおすすめです。現在では個人でオンラインレッスンを手軽に始められる環境も整っています。
オンラインレッスンであれば、在宅でも日本語講師として活動でき、自分の裁量で仕事ができます。またレッスンの内容も自分の好きなカリキュラムにでき、料金設定も自由にできるなど、自由度が高いのもメリットでしょう。
ただしフリーランスの日本語教師になる場合、個人事業主として活動するため開業届を出す必要があります。毎年、確定申告も必要です。
確定申告のとき青色申告にすれば、所得から最大65万円が控除されるなどの利点があります。
3-3 副業でも!
本業としてでなく、まずは副業から日本語教師としてのキャリアをスタートさせるのもひとつの手です。
副業として日本語学校で働く場合は、本業があるため非常勤講師として勤務し、本業に支障のない勤務体系にするなど、理解を得る必要があります。
フリーランスとして日本語教師をする場合、自分でオンライン日本語レッスンをすれば、スケジュールを自分に合わせて調整しやすいです。
4 フリーランスの日本語教師になるには?
フリーランスの日本語教師は、自身の裁量で決められる部分が多く、自由度が高いのでおすすめです。
では、フリーランスの日本語教師として日本語のレッスンを始めるにはどうすればいいのでしょうか?
ここからは、フリーランスの日本語教師が日本語のレッスンを軌道に乗せるまでの手順を紹介します。
4-1 場所を決める
日本語のレッスンを始めるためには、まずレッスンをおこなう場所を決めなければいけません。レッスンの開催場所としてよく使われるものとして、おもに以下のものがあります。
- 部屋を借りる(または自宅でおこなう)
- レンタルスペースやカフェを活用する
- オンライン日本語レッスンをおこなう
ひとつずつ解説していきます。
【部屋を借りる(または自宅)】
レッスンをおこなうための部屋を借り、そこでレッスンを開催する方法です。
固定費がかかるので、初期の資金繰りに不安がある場合はおすすめできませんが、自分の仕事場を持ちたい場合には検討してみましょう。
家賃の発生を抑えたり、よい物件がなかったりする場合、自宅でレッスンを開催するのも手です。
その場合にはプライベートと仕事の区別がつけられるよう、スペースの確保ができるかチェックしてみましょう。
【レンタルスペース・カフェの活用】
部屋を借りる以外にもレンタルスペースやカフェで、レッスンを開催するのも手です。
カフェを利用して1対1のレッスンを行う場合は、周りのお客様に迷惑にならないような配慮も大切です。
レンタルスペースやカフェの利用は、部屋を借りたときのように毎月固定での支払いでなく、レッスン開催ごとの支払いとなるため、自宅とは別に部屋を借りるよりも費用は抑えられます。
レンタルスペースもカフェも部屋を借りるより費用は安くなりますが、小規模な施設の場合はグループレッスンの開催に向かない点がデメリットです。
またレッスンを開催したい日時に、すでに予約が入っていたりすることもあります。
カフェの場合は、やや騒がしいこともデメリットです。
【オンライン日本語レッスンで在宅ワーク】
フリーランスとして日本語教師をする場合、オンライン日本語レッスンをおこなうのもおすすめです。
オンラインでおこなう場合、オンライン講座のプラットフォームサービスを契約して利用します。
プラットフォームサービスには、初期費用がかからないものもあるので安心です。
またオンラインで日本語レッスンを開催する場合、場所の制約がありません。
インターネット環境さえあれば在宅しながらに世界中のどこからでも参加できます。そのため多くの人にレッスンを受けてもらえる可能性があるのが、オンラインレッスンの大きなメリットです。
いっぽう、目の前に受講者がいないため、互いの表情や雰囲気をつかみにくいことがあります。
レッスンの受講者は日本語で会話をするのが受講の目的です。
コミュニケーションが大切ですので、コミュニケーションを取りながらレッスンをすることが前提となります。
対面レッスン以上に、受講者とのコミュニケーションに注意を払う必要があります。
4-2 集客・告知をする
レッスンを開催する場所が決まったら、受講者が集まるように集客したり告知をしたりしましょう。
集客や告知のおもな方法には、以下のようなものがあります。
- SNS
- ホームページ
- フリーペーパー
- マッチングサービス
なお、いずれの場合も文章は日本語に加え、英語でも作成しましょう。
これから日本語を学ぼうとする人が対象なので、国際的な公用語である英語でも案内があると親切ですよね。
また、対象となる国が決まっている場合は、その国の母国語で作成します。
【SNS】
もっとも手軽な集客・告知方法は、SNSです。
お客さんにとって有益な情報を発信して、見込み客へアプローチします。
SNSは多くの人が利用しているツールで、しかも多くの場合は無料で利用できるのがメリットです。
ただしSNS利用者の目に留まってもらうには、内容などに工夫をする必要があります。
SNS上にはたくさんの情報で溢れているため、日時を考えて投稿したり、複数回投稿したりする必要があります。
また広告として掲載したい場合は、有料になるものが多いです。
【ホームページ】
日本語レッスンのホームページを作成して、集客・告知をする方法もあります。
SNSと違ってタイムラインで流れていくことがないことや、多くの情報が掲載できることがメリットです。
一方、自分でホームページをつくるには、知識と時間が必要です。
自分でつくれない場合は外注するため、費用がかかります。
さらにホームページをつくっても、インターネット検索で上位に表示されなければホームページ単体での集客ができません。
上位表示させるためには時間がかかるのもデメリットです。
広告出稿すれば目立つ位置に表示されますが、広告料がかかります。
またホームページを運営するには、レンタルサーバー代やドメイン代などの維持費がかかる点も注意が必要です。
【フリーペーパー】
特定の地域の人を対象にするのであれば、その地域のフリーペーパーに広告を掲載したり、チラシをポスティングしたりするなども効果的です。
一番目に留まりやすい方法ですが、フリーペーパーへの掲載には広告料がかかります。
またチラシの場合、自分でデザインをつくれない場合はデザインの外注費が発生し、チラシの印刷代もかかるのがデメリットです。
【マッチングサービスの活用も】
ほかに、スキルシェアなどのマッチングサービスもあります。
日本語を教えたい人と、学びたい人を結びつけるためのサービスです。
日本語を学びたい人がすでにサービスに集まっているため、集客コストが低いのがメリットですが、手数料がやや高めなのがデメリットといえます。
そのため、最初の実績づくりのために利用するのがおすすめです。
4-3 ツールを導入をする
集客・告知をしたら、興味をもって「参加してみよう」と思った人が日本語レッスンに申し込めるためのツールを導入してみましょう。
【予約・決済ツール】
予約・決済ツールは、日本語レッスンへ参加申込をして受講料の支払いをし、実際に予約を入れるまでを行うツールです。
予約ツールとしては、SNSのDMやメール、ホームページでの申し込みフォームなどでも対応できます。ただしこの場合はメッセージのやり取りのみになりますので、予約管理は自分で対応しなければいけません。
決済ツールとしては、PayPalなどの個人で簡単に決済ができるツールがおすすめです。
キャンセルを防ぐためにも事前決済がおすすめですが、現地決済にするのも一つの手です。
ただし、予約と決済が別々だと管理がややこしくなります。
そこで予約も決済も同時にできるツールの導入をおすすめします。
レッスンを手軽に提供できるサービスの『MOSH』は、参加申込・レッスン予約から決済までをひとつのサービスで同時にできるのでおすすめです。
【配信ツール】
オンラインで日本語レッスンを開催する予定であれば、配信ツールは必須です。
オンラインレッスンの配信ツールとして人気があるのが、「Zoom」。
Zoomと言えば、リモート会議などで使うイメージがあると思いますが、Zoomはオンラインレッスンの配信ツールとしても活用できるのです。
新型コロナウィルス感染症の流行により、リモート会議の機会が増えました。そこで多く利用されたのがZoomです。Zoomは多くの人になじみがあるツールなので、オンラインレッスンでも利用しやすいのがメリットといえます。
5 MOSHで日本語レッスンを始めよう
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