日本は「ストレス社会」と言われるほど多くの人が心に問題を抱えています。
そんな現代において、ストレスからくる心の不調や問題を解決し、サポートを行う「心理カウンセラー」は様々な場面で必要とされている職業です。
本記事では、心理カウンセラーを目指す人のために、必要な資格やどんな場所で活躍できるのか、独立・開業の方法も紹介します。
- 心理カウンセラーになりたいと考えている人
- フリーの心理カウンセラーとして始めてみたいと考えている人
上記に当てはまる方は、ぜひ参考にしてみてください。
1 心理カウンセラーとは?
まずは、心理カウンセラーがどんな職業なのかを解説します。
仕事内容、収入、どんな場所で活躍できるのか、それぞれ詳しく見ていきましょう。
1-1 心理カウンセラーの仕事内容
心理カウンセラーとは、心理学の専門知識と技能を用いて、相談者自身が解決していけるようにカウンセリングを行い、サポートするお仕事です。
「心理セラピスト」「メンタルカウンセラー」とも言われています。
ストレス社会と言われている現代では、多くの人が心に問題を抱えています。
ストレスが原因で精神的不調から生活に支障が出てしまうことも少なくありません。
そんな心に問題を抱える相談者の悩みに耳を傾け、相談者自身が問題を解決できるようにサポートするのが心理カウンセラーの役目です。
1-2 心理カウンセラーの収入
心理カウンセラーの収入は、働く場所や資格の有無などにより変わってきますが、平均月収は18~22万円、平均年収は約430万円です。
- クリニック:平均年収約300~400万円
- 学校:平均年収約220万〜560万円
- 一般企業:平均年収約300~400万円(企業の規模による)
- 独立:個人の能力、経験などによって収入は異なってきます。
実績を積み重ね、専属カウンセラーとして契約できれば年収1,000万円を超えることも。
1-3 心理カウンセラーの活躍フィールド
心理カウンセラーは教育・医療・福祉・企業と様々な場所で必要とされています。
一般的に心理カウンセラーが最も多く活躍しているクリニック、学校、一般企業の3つをそれぞれ詳しく解説します。
クリニック
クリニックの精神科や心療内科などで、患者さんのカウンセリングやその家族への相談業務が主な仕事です。
相談者の悩みに応じて医師と連携をとり、心理療法や心理検査なども行っていきます。
活躍の場は精神科や心療内科だけでなく、入院中の患者さんを対象に大きな総合病院でカウンセリングや治療のサポートも行います。
学校
学校では『スクールカウンセラー』として活躍します。
主な仕事は、悩みやトラブルを抱える生徒の心のケアや、子供のことで悩む保護者のサポートなどです。また、希望する教職員へのカウンセリングも行います。
カウンセリングの方法は学校によって異なり、生徒や教職員の自主性に任せることもあれば、定期的に面談を行っている学校もあります。
どのような方法でカウンセリングを実施するかを考えるのもスクールカウンセラーの仕事です。
一般企業
一般企業での心理カウンセラーは、悩みをもつ従業員のカウンセリングやメンタル面でのサポートが主な仕事です。
他にも、従業員向けにストレス解消方法やストレスを上手にコントロールする方法などの研修も行っています。
リモートワークが定着している今は、オンラインでのカウンセリングを行っている企業もあり、企業の要望や時代に合わせた柔軟な対応が必要となります。
2 心理カウンセラーに必要な資格は?
『心理カウンセラー』という資格は存在しませんが、心理カウンセラーとして活躍するために役立つ資格はたくさんあります。
保有資格があると活動がスムーズになるため、心理カウンセラーとして働きたいのであれば資格を取得するのがおすすめです。
ここからは必要な資格と、資格の取得方法を解説します。
2-1 必要な資格
心理カウンセラーとして活動するために役立つ資格は以下の13つです。
1.公認心理師
公認心理師は、日本初の心理専門職の国家資格です。
心に問題を抱えた人に対して、心理学の知識と技術を用いてサポートを行う専門家です。
一度取得すれば生涯有効な資格であることや、唯一の国家資格であることから注目されています。
2.臨床心理士
臨床心理士は、公益財団法人日本臨床心理士資格認定協会から認定を受けた専門職のことです。
心理カウンセラーの求人を見ると、臨床心理士を応募資格としているところが多いため、取得しておくと役に立つ資格と言えるでしょう。
3.認定心理カウンセラー
日本カウンセリング普及協会の認定資格。心理カウンセラーとして必要な基礎的知識や技能があるかどうかの審査を行います。資格には2級・1級があり、試験合格後に協会への会員登録をもって資格が認定されます。
4.精神保健福祉士
精神保健福祉士は『精神科ソーシャルワーカー(PSW)』とも呼ばれる専門職の国家資格です。心に問題を抱えた人がスムーズに日常生活が送れるように、相談・生活支援・助言・訓練・社会活動参加の手助けなど、仕事内容は多岐にわたります。
5.交流分析士(協会認定)
交流分析とは、人の心と行動を快適にすることを目的とした心理学理論のことを言います。
日本交流分析協会が認定した『交流分析士』は、人間関係を円滑にすることや自己分析を深めることを目的とし、心理学を初めて学ぶ人向けの資格です。
6.心理相談員
心理相談員は「資格」ではなく「称号」。
中央労働災害防止協会が行っている養成研修を受講することで心理相談員の称号を得ることができます。
7.家族相談士
家族相談士は、家族心理士・家族相談士資格認定機構が認定している資格です。
名前の通り「家族」にフォーカスしたカウンセリング能力を高めることができます。
8.産業カウンセラー
産業カウンセラーは、日本産業カウンセラー協会が主催する養成講座を受講し、試験に合格することで取得できます。
職場での心理的な悩みや人間関係の問題、従業員のメンタルヘルスなどのトータルサポートを行うため、一般企業で心理カウンセラーを目指す人におすすめの資格です。
9.学校心理士
学校心理士は、一般社団法人学校心理士認定運営機構が認定する民間資格。
教育現場で、子ども・保護者・教職員を対象に、学校心理学に基づいた知識と技能をもって、カウンセリングにあたります。
スクールカウンセラーとして活躍したい人におすすめの資格です。
10.教育カウンセラー
教育カウンセラーとは、特定非営利活動法人日本教育カウンセラー協会が認定する資格。知識や技能、経験などによって、初級、中級、上級に分けられており「教育とカウンセリングの両方になじみのある専門教育者」と言われています。
11.臨床発達心理士
臨床発達心理士とは、人の発達・成長・加齢に寄り添い、必要とされる援助を提供します。育児不安、虐待、不登校、健常と障害との境界問題、自閉症、知的障害、発達障害、社会適応や成人期・老年期など、子供から大人まで発達に関わる要因を理解し、生涯にわたりサポートを行います。
12.認定心理士
認定心理士とは「大学で心理学に関する標準的な基礎知識・技術を修得していること」を証明する公益社団法人日本心理学会認定の民間資格です。資格といっても試験などはなく、4年制大学で一定数の心理学の単位を修得すれば資格取得が可能です。
13.応用心理師
応用心理士は、日本応用心理学会が認定する資格。試験はありませんが、資格の認定条件が難しい資格と言われています。
【認定条件】
日本応用心理学会に満2年以上の在籍していること
(日本応用心理学会の会員になるためには、一般社団法人日本心理学諸学会連合が実施する心理学検定1級合格などが条件となる)
2-2 資格の取得方法
心理カウンセラーに役立つ資格がわかったところで、次に資格の取得方法について紹介します。資格によって取得ルートは異なりますが、主に通信講座、養成講座、学校・スクール、独学の方法があります。
それぞれの特徴を詳しくみていきましょう。
通信講座
通信講座は、郵送やインターネットなどの様々なツールを用いて、離れた場所から行われる教育全般のことを指します。
一般的には、教材を使って自分のペースで学びを進めるスタイルを「通信講座」と呼ぶことが多いです。
近年は、大人になってから資格取得を目指す人を中心に、通信講座の人気が高まっています。
通信講座のメリットは、本業や家事・育児の合間に自分のペースで進められることや資格学校に比べて費用が抑えられること、専門スタッフによるサポートが受けられるなど様々です。
転職や就職活動のために資格を取得したい人、時間や場所を選ばずに勉強を進めたい人におすすめの方法です。
学校・スクール
学校・スクールは、資格試験の対策を行う学校のことです。通信講座とは異なり、予備校のように実際に通って勉強をします。
実際に講師と対面し授業を行うものや、ブースで映像教材を見ながら行うもの、講義の映像とテキスト・問題集などが郵送され自宅で受講するタイプもあります。
特に、対面形式の授業では講師から直接教えてもらえること、分からないことがあればその場で質問し解消できるなどのメリットがあります。
また、取得したい認定資格を発行している団体による「養成講座」の受講も資格の取得方法として挙げられます。
独学
独学は文字通り、自分で勉強を進め、資格取得を目指す方法です。
独学のメリットは、書店で自分に合う参考書や問題集が選べること、何より費用を格段に抑えることができます。
本業に関連する資格やステップアップのための資格取得であれば、独学でも十分、資格取得が可能でしょう。
3 心理カウンセラーになるには?
資格を取得し、必要な知識を得た後はいよいよ心理カウンセラーとしてデビューです!
実際に心理カウンセラーとして活躍する主な方法を「企業やクリニックに勤める」「独立・開業」「副業」の3つに分けて紹介します。
3-1 企業やクリニックに勤める
1つ目は、企業やクリニックでカウンセラーとして勤める方法です。
資格取得後に、求人に応募して選考を通過することができれば、心理カウンセラーとして働くことができます。
企業やクリニックによって応募条件はもちろん異なるため、自分が持っている資格と経験値が条件と合っているか、心理カウンセラーとして提供したいサービスを実現できるかなど、面接時に担当者ときちんとすり合わせをしましょう。
3-2 独立・開業する
2つ目は、フリーの心理カウンセラーとして独立・開業する方法です。
独立・開業する際には、税務署で「開業届」の提出が必要となります。
開業届は、税務署に個人事業の開始を報告する役割があるため、開業から1ヵ月以内に提出するようにしましょう。
また、開業すると納税のために確定申告が必要になります。個人事業の確定申告には「白色申告」と「青色申告」がありますが、よりメリットが大きいのは青色申告です。
青色申告は、最高65万円の青色申告特別控除を受けることができ、節税効果がより大きくなるなどのメリットがあります。
3-3 副業でも!
「最初からフリーランス1本で収入を得るのは不安」という方は、まず副業としてはじめるのもありです。
心理カウンセラーは資格があっても場数や経験の方が重要視される仕事です。
フリーランスともなれば、クライアントから信頼を得るために、「資格+実績」が必要となるでしょう。
そこで、本業を続けつつ、副業として心理カウンセラーの実績を積むことをおすすめします。
現在では、オンラインカウンセリングも主流になってきているため、スキマ時間でカウンセリングを行いやすい上に、諸経費もかからないためスモールスタートさせやすいです。
例えば、初期費用・月額費用を抑えスモールスタートできる『MOSH』であれば、ネットで手軽にサービスを提供することができます。
MOSHを活用して、副業として自分のペースで始めることも可能です。
4 心理カウンセラーとして独立・開業するには?
心理カウンセラーとして独立する場合、まずは何を準備すれば良いのでしょうか。
開業に必要な場所・集客方法・導入すべきツールをそれぞれ紹介します。
4-1 場所を決める
心理カウンセラーとして相談者のカウンセリングを行うためには「場所」が必要です。
部屋を借りる(または自宅)
一般的に開業して事業を始める場合には、サービス提供の場となる物件を借ります。
しかし、固定費がかかるため初期の資金繰りに不安がある場合はおすすめできません。
自宅であれば別で固定費がかかることはありませんが、自宅で開業する場合、プライベートとは別に、スペースの確保などが必要になります。
レンタルスペース・カフェの活用
レンタルスペースやカフェであれば、案件ごとに発生する費用なので活用しやすいですね。
カウンセリングに適した会議室などを1時間ごとにレンタルできるため、相談者の希望するエリアや自分が行きやすいエリアで、いくつかレンタルスペースをチェックしておくと良いでしょう。
オンラインカウンセリングという方法も
オンラインカウンセリングであれば、全国の相談者を対象にカウンセリングを行うことができます。
初期費用もかからないため、まずはオンラインカウンセリングで少しずつ始めてみるのもおすすめです。
4-2 集客・告知をする
事業を安定させるには、集客が必要です。
集客にはWeb(SNS、ホームページ)やフリーペーパー、スキルシェアサービスなど自分に合った方法を選びましょう。
SNS
無料ですぐにできる集客方法で最も有効的なのはSNSです。
Facebook、Twitter、Instagram、noteなど各種SNSを駆使し、ターゲットにとって有益な情報を発信し、見込み客へのアプローチを行うのが有効的です。
ホームページ
サービスの内容、料金、どのような相談ができるのかなど相談者が知りたい情報をしっかり載せられるホームページも有効な集客方法です。
さらに相談者にとって「どんな人が相談に乗ってくれるのか」も重要になってきます。自分のプロフィールやこれまでの経歴、実績なども記載しましょう。
また、SNSのアカウントにホームページのURLを載せることで、アクセス数を増やすことができます。
フリーペーパー
Web集客以外にも、地域のフリーペーパーやチラシを作ってポスティングを行ったりなど、インターネットを利用しない地元のターゲット層へのアプローチもできます。
スキルシェアサービスの活用も
自分のスキルを提供するスキルシェアサービスも実績作りには有効です。
手数料がやや高めではありますが、「スキルを提供したい人」と「スキルを利用したい人」を繋げる場なので、最初に実績を作りたい人は活用してみてください。
4-3 ツールを導入をする
カウンセリングを行う場所や、集客の方法が決まったら次にツールの導入です。
予約方法をはじめ、料金の支払いなど、相談者がスムーズに利用できるように配慮しなければなりません。相談者も、そして自分も扱いやすいツールを導入しましょう。
予約・決済ツール
告知や集客によって興味を持ってくれた人に、サービスを申し込んでもらうためのツールを用意しましょう。
予約と決済のそれぞれを紹介します。
【予約】
メールや予約フォームで予約を受け付けるのが一般的です。
SNSで集客を行うのであれば、ダイレクトメッセージ(DM)もスムーズでしょう。
例えば、Twitterの投稿を見る→この人に相談したい→DMで予約をする といった流れです。
その場合には「予約やお問い合わせはDMでお願いします」とプロフィールに記載があると親切ですね。
ホームページで予約を受け付けたい場合は、申し込みフォームを作成しましょう。
【決済】
個人が簡単に決済できる代表的なツールが「PayPal」などの決済システムです。
アプリをダウンロード後に本人確認、銀行口座を登録すればすぐに利用できるため、相談者も利用しやすいでしょう。
また、集金もアプリやパソコンで管理可能です。
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配信ツールZoomについて詳しく知りたい方はこちらも併せてご覧ください。
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